それはともかく、もし、この記事のお方が、「パンが無いなら、お菓子を食べればいいじゃん」とかおっしゃられたら、もう、一生パンは食べません食べれなくてもかまいません。だから、と、オレは思うのである、マリー・アントワネットはひょっとしたら、ブスだったんかもしれんなぁ、と。
アホなことはこの程度にしといて、続いて、ザ・タイガースの話である。もう、止まらんなあ。
リアルタイムのザ・タイガースねたは、尽きた。いや、実際、一度、新幹線で乗り合わし、テンション、マックスになったことがあるのだが、さすがに、1970年あたりには、左卜全とひまわりキティーズの前では、当時のザ・タイガースはあまりにも無力であった。
「ザ・タイガース・オンステージ」である。5枚組CDには、「ザ・タイガース・オンステージ」からは、4曲しか入っていないんで、アルバムで聴く。
ザ・タイガース・オン・ステージ
前回、終わりの方、ポップ・グループ書いたが、ザ・タイガース・オンステージを持ってきて、音的に、どっちがアバンギャルドでアナキーで騒音まみれで絶叫が多いか、いや、どっちが「狂気」か、で〆ようと思っていたわけである。
ホンマ、ザ・タイガースはとんでもないグループなのである。
一番最初のアルバムがライブ、ザ・タイガース・オンステージ、なのである。
信じられない。
1967年。おそらく、このアルバム発売と前後して、例のあやめが池事件で、コンサートに来た客が負傷し、それに関連するんか知らんが、NHKの出演が取りやめになり、以降、NHKから、締め出されることになるわけである。そう、ザ・タイガースは、ロックグループでも、歌謡曲のアイドルじゃない、ザ・タイガースという「事件」なのである。「ムーブメント」なのである。
「ザ・タイガース・オンステージ」大音量で、いっぺん、聴いてみて欲しい。持っている方も、ヘッドホンで、今までより、30度はヴォリュームレベル上げて。絶対に途中何があっても、ヴォリュームレベルを下げないように、そして、いくら、耳が、そして脳が、この「音」から抜け出したいと思っても、じっとガマンし、おそらく、その凶暴で荒々しい、そして禍々しい「音」が脳天あたりから何から突き抜けていくなった時、その「音」、つまり、「絶叫」を受け入れた瞬間、はじめて、神々しいものにかんじられることでしょう ・・・オレはまだ、わからんけど。
さっき、そうやって聴いたところだ。
まあ、耳はキンキン、おそらく一時的に難聴になってしもうているのか、かすかに耳鳴りがする。
こういう経験をしているもんだから、村八分の「ライブ」が名盤と云われても、観客の絶え間ない絶叫が無いもんだから、フツーに音楽やっているだけ、やんけ、もの足りない。
グループサウンズの悪口を云われる時、必ず、引き合いに出されるのが、この大量の歓声、絶叫(どんな曲やっても、どんな下手にやっても、いい加減にやっても、同じ)なのであるが、この、絶叫、紛れも無く、ステージの上の、演奏しているザ・タイガースへ向けられたものであり、つまり、ザ・タイガースが産みだした「音」なのである。
リードギター=トッポ、リズムギター=タロー、ベース=サリー、ドラムス=ピーときて、ライブの時だけ、絶叫担当=観客のみなさん、と考えた方がいい。絶叫を「演奏」のひとつと考えることができる。
ザ・タイガースと同等以上のテンション持ち、同等以上のパワー使っているんはまちがいないのだから。
いうか、ザ・タイガースファンのお姉さま方はもう、それができて、廻りの絶叫を聴きながら且つご自分も絶叫しながらも、ザ・タイガースの音楽、楽しんでいるわけで・・。
リー・ペリーのダブやザ・ポップ・グループやノイズ系のバンドがいくら不快な音が入っているとはいえ、「ザ・タイガース・オンステージ」の「音の塊」に比べたら屁みたいなもんですよ。