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2009年12月19日土曜日

いつのまに、こんなに更新があいてしまうようになったのだろう????

 何がCOP15じゃ。何が二酸化炭素削減じゃ? 
 ちまちましたことしやがって。
 せせこましくなって、いけない。
 その癖、天文学的な金が出て行くだけの話になるのが、不思議だし、多分こういう時には必ず、その金めあてのどす黒い国際的な集団が暗躍しとるに決まっとる。
 こういう時、どこぞの「植木等」的国家が、どーんと火力発電所五万基ぶったてるとか水道水みんな炭酸水、国民に一人にジェット機支給、とか、して、ぶわぁああっとCO2まき散らしまっせ!!と宣言する国がひとつぐらい出てこないものか??

 まあ、アメリカと中国の2カ国で二酸化炭素排出量の40%占めるワケで、どうも、どっちとも、本気で削減しようとか思てないみたいだし、こーゆー時、4%の日本がバカみたいにカネかけて失業者出しまくってCO2、25%削減しても、世界的に見れば微々たるもんで、米中がこの二つのワガママ国家を動かすには、日本も国家プロジェクトとして両国と肩を並べるだけ大量に二酸化炭素まき散らしたったらええねん。さすがに、米中とも真っ青になって本気で削減考え始めるだろう。ひょっとしたら、「核」よりも強力な兵器になるかもしれん。EUなんか、ヤメテくれと、カネくれるかもしれん。

 エコエコ云いながら、ちまちま暗く長生きするより、どーんと太く短く、人類も、行かな。
 (それはそうと、日本はいつのまで「先進国」になっとるねん。もう今や「発展途上国」やろ)。

 てな、今日的話題をすると何故かこーゆー調子になってまうから、我ながらイヤになる。
 しかし、ちょっとはいつもの愚痴と違って、ちょびっと国際的な愚痴になっとるワケである。視野が広がっとるわけであーる。
 それは、なんでかとゆーと、矢作俊彦原作谷口ジロー作画の「サムライ・ノングラータ」を読んだおかげである。

サムライ・ノングラータ (単行本(ソフトカバー))

 読む。わはは。快感快感。これぞ、矢作俊彦である。
 一回読んだだけでは理解できない凝りに凝りまくった「会話」。捏ねて捏ねて捏ねくり回したストーリー展開をかなり意地悪な悪口の数々が埋める。
 ただ、主人公に、水戸黄門的要素が仕組んであるが、どうも空回りしとって(関西人の悲しい性で、変な権威付けというか伝説のなんチャラというのは、興ざめしてしまうのだ)、どないなるかと思ったが、最後のストーリーでの水戸黄門ぶりにぶったまげた。これにはナンボ関西人のオレでもビックリ、ちゅうもんでしたわ。

 ただ、
 派手に登場した虎姫があんまし活躍しなかったのが残念。
 谷口ジローファンには申し訳ないが、 虎姫が絵的にあんましエエ女に見えないのも残念。

まあ、一回読んでわかろうとせず、再読三読しているうちに、ある瞬間、ばしっとハマるので、そのつもりで。まあ、矢作俊彦の90年代までの作品すべてに云えることであるが。

 しかし、ここ、いつのまに、こんなに更新があいてしまうようになったのだろう????

2009年12月4日金曜日

矢作俊彦がらみ新刊(?)二冊

 軽自動車もようやっと直り、あっかんべー、と、ストレスをささやかに心の中で解消し、さっぱりしたところで、さて、本でも読んだろうかい、と思ってアマゾン検索しとると。
 矢作の俊ちゃん、いろいろ出ているではないか!
 


犬なら普通のこと (ハヤカワ・ミステリワールド) (単行本)
 内容はようわからんが、久々のコンビでの「新作」みたいだ。



サムライ・ノングラータ (単行本(ソフトカバー))
 これは原作で、谷口ジローがマンガ。復刊みたいだが、知らん・・・いや、読んだこと・・・わからん。
 まあ、今日は一応出ていることだけ、ちゅうことで。amazon待てんので、そこいらの本屋で買うつもりだが、2冊ともあるかなあ・・。



2008年7月13日日曜日

「傷だらけの天使—魔都に天使のハンマーを」補遺

 暑くて暑くて。たまらん、たまらん、たまらんぜ、たまらん転けたらみなこけた、ちゅうぐらい暑い一日でした。

 スワローズ、勝つ。最近めっきり調子を落としている「監督の息子さんよりスター性のある選手のいないチーム」に。しかし、「優勝をのがすたんびに腹立ち紛れに金にあかしてスワローズのみならず他チームからええ選手ばっか取っていくチーム」も3連勝してしまっている。「優勝するたんび、何故か日本がおかしくなるチーム」は無慈悲にもせっかく最近調子が上がってきた「年俸が12球団一低く2千万にも届かないチーム」を負かしとる。

 NHKの連ドラ「瞳」、人がせっかく、次の「ローズマリー」と「ブルーシューズ」のダンスバトルわくわく期待して観とったらのに、先週は小池栄子が出てきて、それも、小池栄子をとことん説教したくなってたまらなくなるような話の展開に。

 ちゅうことで、この燃える気持ちどうしてくれようと、久々にヒップホップ黎明期の名作「WildStyle」と「Beat Street」観て気持ちを静めた。
 映画としてはあんましどうのこうのちゅう映画じゃないが、やっぱ、元気出るわ。
 お坊ちゃん体質のわが国、なにか事件があれば「格差社会」に矛先向けておしまい、だが、両方の映画で共通する殆ど荒野と化したブロンクスあたりの風景(ビルの持ち主が保険金目当てに放火しまくってでけたスペース、焼け残ったビルに勝手に住んでいる)をみると、今のウチの国の格差など、まだまだ、だと思う。それが証拠になんら新しいムーブメントが生まれてきていない。もっともっと格差が広がれば、もっともっと誰も思いもしなかった新しいもんが生まれる筈である(もちろんエゲツない事件もたくさん発生するだろうが)。「格差社会」、ホンマ、カシコからバカまで判で押したように、暗いことしか云わないからよけい暗くなるばっかだが、負の部分ばっかじゃない筈。

 つうことで、ようやっと本題、Googleしたら、けっこう、オモロイのが見つかったんで、忘れんようにリンクしときますわ。

「傷だらけの天使—魔都に天使のハンマーを」補遺

Podcast書評(ショートドラマあり・・・しょぼい)

傷だらけの天使—魔都に天使のハンマーを(新刊ラジオ 第543回)

[From 「傷だらけの天使—魔都に天使のハンマーを」矢作俊彦─新刊ラジオ by 話題の本や新刊を耳で立ち読み!新刊JP]

小説だけの話ではなく、ホンマになんとまあ、未だ残っていた・・・

木暮修(ショーケン)の暮らすペントハウス

[From retour&Retour: 代々木『傷だらけの天使』のビルは、今も傷だらけです。]

 矢作俊彦、もう俊ちゃん、と呼べないようになってしもた。近来、ホンマ不自由なく新作が手に入るのは喜ばしい限りだし、フツーの小説よりオモロイし、スケールもでかいし、各方面で大好評で、それはそれで、いいのだろうが、例えば

「ベルギー製の鋼鉄の感傷的な冷たさに触れた「令羽」の左手が、ベッドに捨てた黄色いリヴォルヴァーを想って、細かく震えた。令羽は、なんだか立派な友達を失ったみたいな気になって、ポケットの中で小さく怯えた。」(「抱きしめたい」単行本「神さまのピンチヒッター」収録より引用)

 みたいな、読んだ後鳥肌が立ち、その鳥肌が立ったまま、そのまま動けなくなるような絞りに絞りきった感触が懐かしくなることがある。このところの、日本のあれやこれや世界のあれやこれやも詰め込んだぶ厚い長編も、いいんだろうけど、やっぱ、アクアスキュータムのコートでも天上遙か手に届かないと思える時代の狭くてドブ臭いヨコハマを舞台に自分の肉体しか信じないガキが山手の令嬢にええカッコするためや難解極まりないこだわりのために命がけでドンパチする話も、読みたいなあ、と思ったりする。

2008年7月10日木曜日

傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを

 スワローズ負ける。うーむ、前途多難。
 「傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを」、不良読本の方、まだ、読んでいないが、かなり加筆訂正されているという新刊で、読んだ。
 一挙に読めた。
 泣けた。
 それよりなにより、ドタバタシーンは「気分はもう戦争」以来の、爽快痛快大爆笑、最近の矢作俊彦から失われてた部分が戻ってきた。


 読み終わって、岸田今日子が亡くなったことが猛烈に悲しくなってきた。悲しいちゅうても、口惜しすぎて、悲しくなってくるのだ。
 岸田今日子がいないと、この小説の実写化は無理だ。他のいかなる女優が「綾部貴子」やろうとも、「綾部貴子」になりえないのがこの小説を読んでいるうちにわかりすぎるほどわかった。
 岸田森も西村晃も亡くなっており、惜しいけど、まあ、妥協しよう(岸田森ももちろん換えがたいが小倉智昭なら代役可能だろう)。当然、石原慎太郎も出て欲しい。あと、若い頃の小林旭も是非とも出て欲しい・・・皮肉なことに水谷豊は、今ぶいぶい云わしとるのに。
 矢作俊彦の新刊、ちゅうても、アキラ抜きのショーケンと岸田今日子の「傷だらけの天使」の最新作、ちゅう部分がどないしても、強い。けど、まあ、贅沢云わんとオリジナルキャスト、ショーケンだけで他は誰でもエエから、映画なりスペシャルの2時間ドラマ(おさまらんか)で実写版がみたい。

 

"傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを" (矢作 俊彦)


 

2008年2月15日金曜日

定吉七(セブン)は丁稚(デツチ)の番号の「解説」

 ホンマ寒いでんなぁ。ストーブがんがん焚いても摂氏10度以上にならないこの一室で、見てはもらえぬブログを寒さこらえて更新しています。男心の未練でしょうか?・・



 一週間ほど前、某所で「定吉七番」(1985年の角川文庫版)の解説を矢作の俊ちゃんが書いてあることを、知り・・というか、思い出させてもらい、当然のことながら、読み返したくなるも、オレのはもうどっかやってしまっているので、もう、いてもたってもおられず、近所のブックオフやらそれ系統のワケのわからん古本屋、片っ端から入って探索をするも、93年復刊の講談社文庫版しか見つからず(東二見で小林信彦「ドジリーヌ姫の冒険」を50円でげっと、三田で山田風太郎「妖説太閤記」上下各105円でげっと)、半ばヤケクソで、アマゾンで検索すると、あっさりみつかり、それも70円台のクソ安さ(但し、郵送料380円ぷらす)、思わず注文し、本編「殴り読み」しながら、矢作俊彦の「解説」を繰り返し繰り返し読んどるわけであるが。





   定吉七-セブン-は丁稚-デツチ-の番号 (アマゾンでの角川文庫版へのリンク)

 矢作俊彦の「解説」ちゅうのは・・・
東郷健がまだパリの下宿で水道電気止められアフガン難民にもらった毛布一枚で暖をとるような生活を送っていた時、訪れた矢作俊彦が、東郷健が書きためた原稿をみつけ、紹介していく、という形式なのだが、  そこで紹介される、ミュージカル用の台本とかプロットがめちゃくちゃオモロイのである。オモロイ、というより、ぱあああああああっと気持ちが自由になれるわけだ。
   だいたい、タイ王室とダスキンのセールスレディによる「王様とタワシ」とか強制収容所でナチの親衛隊のタップと共に唄われる「人間石鹸、良い石鹸」が入った「マイ・フェア・ヒトラー」とか、いじめられっ子が松葉杖を手にして権力を持つ「ときどき駆ける少女」、上野アメ横で東北人によって繰り広げられるカサブランカ風ストーリーとか、ほれ、オレが好きそうな話ばっかが並べられるわけである。
ホンマにパリで東郷健の書きためていた(暖をとるため、すんでのところで燃やされるところだったが矢作俊彦が2000円出して救った)もんなんか、そいとも、矢作とのバカ話から生まれたプロットなのか、そいとも、矢作俊彦ひとりの暴走なのか、ようわからんとこがええ。  
 先日の羊水発言と謝罪会見とかで、心底がっかりしていたのだが、ホンマ、ともかく、表現者たるもの命がけで自由を行使してほしいもんである。地道にキューティ・ハニー唄っとけ。


   


 本編の「定吉七番」そのものが007のパロディというか、「日本人は世界の丁稚である。しかし、それは考える丁稚である」という橋本治の「日本の行く道」に匹敵する高尚なテーゼによって構築された小説というか。オレが書くと歯切れ悪すぎるから、引用する



定吉七番- Wikipedia

定吉七番(さだきちせぶん)は東郷隆のスパイアクションコメディー小説シリーズ。基本的な設定は著名なスパイ小説および映画『007』シリーズのパロディである。

『定吉七は丁稚の番号』 (角川文庫、1985年) ISBN 4-04-161901-7 (講談社文庫、1994年) ISBN 4-06-185557-3 「ドクター・不好(プー・ハオ)」、「オクトパシー・タコ焼娘」の2作を収録。

『ロッポンギから愛をこめて』 (角川文庫、1985年) ISBN 4-04-161902-5 (講談社文庫、1994年) ISBN 4-06-185625-1 「ロッポンギから愛をこめて」を収録。

『角のロワイヤル』 (角川文庫、1986年) ISBN 4-04-161903-3 「角のロワイヤル」を収録。

『ゴールドういろう』 (角川文庫、1986年) ISBN 4-04-161904-1 (講談社文庫、1994年) ISBN 4-06-185696-0 「ゴールドういろう」を収録。

『太閤殿下の定吉七番』 (角川文庫、1988年) ISBN 4-04-161905-X 「秀吉の黄金」、「真昼の温泉」の2作を収録。
     

 まあ、映画「太陽を盗んだ男」の主人公的立場になったら、まっさきに角川文庫に電話して東郷健の定吉七番シリーズ(小林信彦の「オヨヨシリーズ」も)は復刊させてやるんだが。そんなことしなくても、Yahoo!オークションやら、アマゾンやらこまめにチェック・・・・あ、だから、気持ちがちっこくなるのか。日ごと寒さがつのります、あああ津軽海峡冬景色。

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