さて、スワローズが負けたことだし、ついに アイドリング!!!の4THライブの感想文を書く。
長くなると思うが、ほぼ、一か月がかりだからしゃあない。アイドリング!!!ファンの方には、「今頃、何書いてやがるんだ」だろうが、しゃあない。まずは、地べたに頭こすりつけてお詫びしとく。まあ、今年の震災でテレビ観なくなって、YouTubeで小泉瑠美を発見して、5ヶ月ほどの人間が書くことである。事実誤認・誤解・思い込みによる暴走等お許し願いたい。
この今から約二年半前の2009年1月18日ライブ、アイドリング!!!初の中野サンプラザという大きな会場でのライブである。

"アイドリング!!!4thLive 何かが起こる予感がング!!! [DVD]" (ポニーキャニオン)
タイトルは「何かが起こる予感がング」、セットリスト以外他に何も書かれていないが、実は、小泉瑠美はこのライブをもって、アイドリング!!!を「卒業」してしまうのである。
その卒業も、メンバーに対しては、このライブのリハーサルがはじまったときに初めて、観客に至っては、ライブ当日、小泉瑠美登場直前の、アンコールがはじまる寸前、初めて小泉瑠美のアイドリング!!!卒業を知ることになる、というぐあいだ。そして、アンコールに入ってから現れ、「NA・GA・Ra」とか4曲歌って、アイドリング!!!を去っていくのだ。カッチョいい!
まあ、なんで、オレがこのDVD買ったかというと、そのアンコール中、30分たっぷり「小泉瑠美卒業のセレモニー」が入っとるのである。YouTubeでその一部分見て、笑いこけたのだ。それも半端ない笑いだ。
「小泉瑠美卒業のセレモニー」約三〇分の部分、最初観た時なんか、笑いが見終わっても後を引くほどだった。
まあ、MC升野英知をツッコミ役にして、一人の挨拶が終わったら、次は、メンバー17人ひとりひとりが小泉瑠美へ卒業のメッセージを送るという形式で、だから、三〇分にもなるのだが、卒業のメッセージというより、どんどん大暴露大会になっていき、しかも、小泉瑠美は、その一人のメンバーに対して、基本「泣き」の状態にもかかわらず、あるときは、ボケ、あるときはツッコミ、またあるときは、升野英知を引き込み、どんどん笑いを引き出していくのである。「卒業」までの「不調」(実際、番組とかライブとか休み勝ちになっていた、ということである。また、出ていても、一期メンバーだけの頃とは明らかに別種の笑い)を軽く吹き飛ばし、彼女本来の「天真爛漫さ」「底抜けの明るさ」が涙ずぼずぼの状態で戻ってきたのである!
1号加藤沙耶香の挨拶は平凡だが、昼の部では「(このところ体調不良で休みが多くなり)他のメンバーに迷惑かけると云ってたけど、瑠美ちゃんはみんなに迷惑かけていいだよ、そんなの、二年半前(アイドリング!!!開始時)からわかってたことだもん」と挨拶している。
泣かないキャラの2号遠藤舞は マジ泣きし、言葉をつまらせながら。
ここまでは年齢の近いメンバーで、わりとしんみりと静かであったが、
江渡万里彩の番になった途端に小泉瑠美が爆笑し、場内も爆笑に包まれる。江渡万里彩は定番「江渡泣き」を駆使し、機嫌が悪いときの小泉瑠美で爆笑をとり、
滝口ミラは泣きながら、小泉瑠美が遅刻したとき、スタッフに起こしに行けといわれた、スタッフのカップヌードル一緒に食べて怒られたで、
外岡えりかは、出会った時は怖かった、から、アンコール前に歌った「フレンド」は小泉瑠美のために歌ったと、
谷澤恵里香は「小泉会」、「小泉チルドレン」、滝口ミラが変な女にカラマれた時、小泉瑠美が怒鳴り散らして追っ払ったエピソードで、
仲の良いフォンチーはいつになく饒舌に小泉瑠美に数々の迷惑かけられたエピソードや機嫌が悪い小泉瑠美を「ナントカする」役だったことで、
小泉瑠美のソウルメイトと云うべき横山ルリカは、ライブの時、待ち合わせの時、小泉瑠美が遅れたので、先行ったら切れて、その後大変だったというエピソード(この時は、横山ルリカもマジ切れし、大げんかになったらしい)で、
場内を爆笑、もちろん、オレも腹が痛くなったほど笑った。
泣きながらも、笑い、笑いながらも、涙を流している一期生9人はホンマうらやましい。まあ、会社で言うたら創業者同士ということか。実際、フォンチーとか卒業当日あたりのブログを拝見すると、涙なしでは読めん。
二期生からはちょっとあっさりしてくる。卒業までのつきあいが8ヶ月ほどなのでしゃあない。
ただ、当時15才の朝日奈央が、涙流しながら言葉をつまらせながら、挨拶してもシカトする、一緒に帰った電車の中で大声で喋るのでどうしようと思った、午前二時にメールきたので見たら「なんてカワイイの」だけだった、と小泉瑠美への単なるクレームの羅列、もちろん、その度、場内みんな爆笑なのだが、なぜか、じんわり来る。「本音」をストレートで小泉瑠美のど真ん中へ投げ込んでいるのだ。小泉瑠美がキレないか、とひやひやした。
あと、因縁の菊地亜美(番組で菊地亜美がケンカ売り、菊池亜美号泣小泉瑠美号泣するという事件があった)の番になると、 小泉瑠美がこの日、それまで見せたことのない、明るい笑顔「おぅ、あみみか」と。まるで、宍戸錠がようやく決闘相手の小林旭を探し当てたような、爽やかな笑顔を見せる。そして、「最後に瑠美のモノマネみたい」とせがむ時の無垢なおねだり。
まあ、二期メンバーも「例の菊池亜美」を含め、「みんな、ええ子や」と思いました。
まあ、ほんまのアイドリング!!!ファンの方は気分を害されるかもしれんが、このDVDで肝心のライブシーンは観ず。オレはこの部分ばっかくりかえしゲラゲラ笑いながら観てたわけだ。そうやって、くりかえしていると、その場で「ああ、なんて、いいアイドルグループなんだろう!」とか思うようになって、この「小泉瑠美の卒業セレモニー」が終わって、最後の、曲、「Snow Celebration」聴いたら、嗚呼なんということでしょう!?、マジ泣きしてしもた。
歌詞がぐぐぐぐぐっと、イキナリ、飛び出してきたのだ。
この「Snow Celebration」、恋愛成就したおんなのこの気持ちを歌った、ワシらオッサンには、なんてことのない曲だが、 「泣けちゃうほど大好きな キミへCelebrate” あの日巡り逢えたこと 今 素直に“ありがとう”を云うよ』 のとこで「うんうん、そうか、そうか」状態、まあ他の17人は小泉瑠美に向けて、小泉瑠美は他の17人に向けて歌っている感じがして、うーん、エエ曲や!、と思ったわけだ。「特別な今日という日を 共に祝おう ひとりじゃない」なんて、この日を計算して書いたとしか思われない。だいたい、遠藤舞と手をあわせお互い見つめ合いながら「果てない 愛を唄おう」と唄う部分など、もう反則である。
そうやって、さかのぼって、遠藤舞と江渡万里彩、小泉瑠美の三人で唄う、「想いの詩」も、ずうん、と来たし、泣くのをガマンできず泣きながら唄った「恋ゴコロ」も、エエ曲や、と、また、アンコール前の「Friend」、外岡えりかが云うてた「瑠美ちゃんのこと思って歌うね」を頭に入れて聴くと、感慨深い。それよりもなによりも、「小泉瑠美卒業セレモニー」で、他の17人のキャラがオレの中で「立った」のだ。
そうやってみると、 アンコール一発目、つまり、小泉瑠美がこれ以上無いという感じで、カッコ良く登場して歌う「NA・GA・Ra」も「生まれながらの人柄 好きなことだけしていたい・・・・(中略)・・・過程よりも結果オーライ 私 」とかは小泉瑠美の「卒業の宣言」のようにきこえるではないか。
あたりまえだが、歌詞で歌われる世界ちゅうのは架空で、歌詞の情景や感情を、いったん想像して、歌うものなのだが、ここでは、ライブアンドダイレクト、今の心のありのままを、そっくりそのまま、歌っているのである。歌唱力もクソも関係ない。これで感動できんかったら、音楽なんか聴く必要はない。
アイドリング!!!の曲はワシらおっさんにはほど遠い世界のものであったのだが、「小泉瑠美の卒業」という補助線を入れてもらったことにより、ぐぐぐぐぐっと、目の前にカタチを持って現れてきたのである。
「ぺしゃぽう」と「べろべろばー」「母ちゃん、醤油が足りないんだよ」等の部分における小泉瑠美の「天才」が好きになったのだが、初期のアイドリング!!!の曲まで気に入るようになってもた。小泉瑠美はこうした部分でも「天才」だ。
まあ、小泉瑠美のアイドリング!!!卒業の原因については、ネットとか調べてみると、いろいろあるようだが、面倒くさいんでどうでもエエ気がする。このライブで云うたように「前みたいに元気がばんばんに無いので」でいい。今の小泉瑠美に関してもオレがどうのこうの云えん。だいたい、天才のあれやこれや、ワシら凡人がどうのこうの云てもしゃあない。オレがもうほんの少し金持ちなら、「NA・GA・Ra」今からでも、100万枚単位で毎月注文して、ヒットチャートを席巻してやるのだが。
ただ、願わくば、もっともっと、小泉瑠美の歌を聴きたい。
まあ、長くなるかも知れんが、待ってみようと思う。
おなじ天才早川義夫の時だって、20年ほど待ったのだ。