中川昭一氏死去。しかし、なんぼ、海外でアルコールでチョンボしたから云うてあれほどマスコミにボロクソ云われたら、そりゃ、かよわいおっさん、死んじゃうわなあ。政治家としての能力は並でなかっただけに惜しまれる。合掌。
なんか、なんぼタイガース相手にエエ試合しても、讀賣とやったら、元の木阿弥、なんとかならんのか。それにひきかえ、楽天ゴールデンイーグルスのすばらしさよ。
さて、スワローズが負けたらそのまま、ふて腐れて、ここほったらかしにして、そのまま、寝てしまうというのがこのところのパターンであって、自分でもなにしてるのかわからなくなったが、ここは、歌謡曲を毎日聴いて、その感想文を書く・・・という地味でしんどい、なれどそれはそれは崇高な精神に拠って始めたことを思い出したのである。
今日は久々に、スゴいアルバムを紹介する。
ジャパ・ヨーガク~バババ~ [Compilation]
以前、欲しいけど今金無いから、せめてアマゾンのリンクだけでも忘れんとこ、ちゅうかんじで載せてたアルバムである。
題名が題名、ジャケットがジャケットなので、あのレディ・メイド系の無理矢理「オシャレだろ?どや?どやどやどや!!」的押しつけがましい下品なヤツかと思てたが、聴いてみて吃驚仰天。
ミックステープやクラブでかける時みたいに曲間なし。ところどころBPMあわせてつなげている。
のっけから、フランキー堺の激しいドラムスが炸裂する「シング・シング・シング」で始まる。知っている人は知っているだろうが、俳優やコメディアンであると共に日本有数のドラマーであったのだ。
「シング・シング・シング」から三ツ矢雄二「フォー・ブラザース」という曲につながるのだが、このつなげ方、まさに「妙」。ごく自然にいつのまにか、三ツ矢雄二のもう忙しくてどうしようかという感じの疾走感溢れるけど、トホホな歌詞の「フォー・ブラザース」が来るわけだ。そっから、おなじみ「黄金の七人」のテーマが、多分伊集加代が入っとると思う(未確認)が
スウィフト・ファイブ・プラス・オール・スターズのせっぱつまったようなスキャット(どう聴いても伊集加代だと思う)によって、聴いているとテンションがどんどん上がってくるわけだ。
で、テンション上がったところで、次が、いきなり、厳かにクラシック。「ベートベン 弦楽四重奏曲第四番ハ短調OP18の第一楽章より」がついたボニー・ジャックス「夕日に祈る」。ボニー・ジャックスのコーラスが入るとクラシックながらも変なノリがついてくる。CMソングっぽいが未確認。
まあ、ここまで、ジャズとクラシックでそれはそれで、ノリノリなのだが、やっぱ、馴染みの音が聞きたいと思ったとこで、ばしっと、オーティス・レディングがオリジナルの「ハ・ハ・ハ」。まあオレはリンド&リンダースのカヴァーで「馴染み」なのだが、ここでは、ザ・ソウル・ギャングというグループでのカヴァー。女性ヴォーカル。
「バットマン」、ピアノのカッコいい「バラバラ」。鈴木邦彦とビート・ポップスメン。ライナー載っていないので詳しいことはわからんが、
次がノリをロックンロールというかロカビリーに持っていて、ほりまさゆき「バマ・ラマ・バマ・ルー」でちょいとプレスリー入ったところで、キャロル風イントロカッコいい「監獄ロック」、ザ・ピーナッツだ。
そっから、またもやフォービートに戻して「イン・ザ・ムード」、ところが、スマイリー小原とスカイライナーズのこのバージョンは掛け声がロカビリーしてて、大騒ぎ。ゴキゲン、である。
次はぐっと落ち着いて、江利チエミの「マリーナ」。最初はしずかにヴォーカルだけで始まって、ドドンパっぽい賑やかな演奏が入る。それもそのはず、演奏は、「見砂直照と東京キューバン・ボーイズ」だ。
スリー・グレイセスの「カレン」と続いて、こっから、先は、オレがクルマの中で永遠リピートして聴く4曲になる。 ピーナッツがスキャットだけで、フランシス・レイの「パリのめぐり逢い」。「男と女」のクロード・ルルーシュ監督の映画音楽で、おそらく、耳タコもんだが、まあ、下手すれば、同一曲歌世界一というのがあれば、このザ・ピーナッツのヤツはその一位か二位に入るだろう。素晴らしい。ピーナッツのこの手のもんにありがちな、民謡臭さが皆無である。
さて、さて。
この次がスゴい。このアルバムで一番である。
中村晃子の「白い恋の炎」だ。
バッハの「トッカータとフーガ ニ短調BWV5650」のパイプオルガンのバラバーバラバーで始めて、北村得夫が作曲編曲したヤツを橋本淳の歌詞で中村晃子がヴォーカルをのせる。また、その歌詞がエエんやなあ。ふられたオンナが何故か恋人たちがいちゃついているクラブに迷い込んで、死にたくなる歌・・・要約してしまうとそうなのだが、「恋は恋なのね、愛にはなれない」とかエエわぁ。
今、調べたところなのだが、1971年に出した「 アタック・シューベルト」というアルバムに入っている曲であるそうである。ホンマ、ザ・ピーナッツみたいに中村晃子のアルバム毎復刻してくれへんかなぁ。
続いて、「夢みるシャンソン人形」。ミッチー・サハラのバージョンである。これもミッチー・サハラのバージョンは初めてだが、日本語部もフランス語も部もたどたどしくなく、しっかり歌っており、またそれはそれで味がある。
最後のシメはやはりこの人です。伊東ゆかりの「 あたしのベビー」(漣健児訳詞東海林修編曲)。
「あたしのベビー」は大好きな曲で伊東ゆかりのこのバージョンはオレは弘田三枝子の次ぎに好きである。
ピアノ線みたいにしなやかにしたたかに歌うようになる前の伊東ゆかりで、儚げな感じさえする。この胸キュンソングの権化みたいな曲にぴったりである。
ライナーとかついてないし、曲の情報もいつの曲か書いていない不親切なアルバムであるが、あらためて、「古いもの」の「新しさ」を感じまくったアルバムであった。みんな知っていると思うが、実はこれから先「新しいもの」はどんどんなんぼでも出るだろうが、古くさい焼き直しなもんばっかなのである。