2008年1月20日日曜日

上田正樹と有山淳司の「ぼちぼちいこか」(1975年)

 ちょっと、まとめて、動画見ていたので、金曜日、更新サボりました。どっと疲れて、今も、眠気をこらえて更新しとります。  雨。  ハーバーまで。ナイキのエア・モーガンというモデル、履きやすそうだったし、安かったんで、買う。    ちょっと、最近、今までフツーに履いてた靴が窮屈になってきているんであーる。  靴が縮んだのではなく、足が太ったのであーる。  足だけではない、実は、アルコールをほとんど飲まなくなって、どっと、太ったんであーる。  不思議だが本当だ。  ダイエットのため、ちょっと、アルコール、飲まなアカンような気がしている。    音楽のネタ。  上田正樹と有山淳司の「ぼちぼちいこか」(1975年)、ようやっと、手に入れる。まあ、アナログで聴きまくったアルバム、CD化されるたんびに買っとこか、まあ、エエか、と思っているうちにすぐに廃盤になり、中古屋とかでクソ高い価格をつけられていると、あれほどアナログで聴きまくったアルバムとあきらめた筈なのに、何故かクヤシくなるから不思議だ。  で、聴いとるわけだが、上田正樹の声がエエ。  
ぼちぼちいこか+6tracks(紙ジャケット仕様)ぼちぼちいこか+6tracks(紙ジャケット仕様)
上田正樹と有山淳司 上田正樹とSouth to South


Amazonで詳しく見る
by G-Tools
 一曲目の始まる前に、街頭の香具師のおっさんの口上が入っとる。これが最高なのだ。  「にいちゃんどんな時計はめてる? 時計無いんか、質屋か?」(ハハハ)「これなんぼすると思う? 八万八千?これ、今年上がっとんやで、去年まで八万八千やで、2割五分上がっとんねん、めちゃくちゃ上げとんねん。ワタシがここでウソをつくとな、とお兄ちゃんみたいにココの弱い人やったらそういうねん、ウソつけ、云うねん、ところが、な、うん、ココの賢い人は絶対そういうことは云わへんねん、なんでいうとな、ここの土地、一坪550万すんねん、土地がな、こういうとこで15年間も商売しとると、ひとことワタシがね、ウソをいうと大変やろ?どんな人とあってるかわからへんやろ、交番所(こうばんしょ)へ駆け込む・・・」  フェードインして、超名曲「大阪へ出てきてから」が始まるわけだ。  ようやっと、上の聞き写しでけたと思ったら、you Tubeに曲があった。  このアルバムはホンマ衝撃で、こてこての大阪の世界、それも、オカマやら服役中の変態おっさんとかの人たちの、どっちかと云えばコミックソングとして扱われていい(実際、「とったらあかん」は三枝がやっていた)素材をしっかりしたヴォーカルと絶妙のギターで、非常高度な音楽にしてしまったことであろう。  あと、このアルバムが示したのは、    ・アメリカのディープサウスのこてこてのブルースの世界も、大阪のコテコテさで十分対応可能。  ・東京弁ではのりにくい日本語歌詞も、大阪弁だと、ノープロブレム  ちゅう、日本の音楽が長い長い間、悩んでいたことをあっさり、解決してみせたんである。  それでも、やっぱし、当時は、ローカルで終わってしもて、9年後の「悲しい色やね」まで、ブレークしなかったのは、不幸としか云いようがない。外国の音楽の世界を日本(大阪)に移すより、大阪から東京に移すのが実はスゴい難しいことであったのであーる。アメリカのディープサウスのこてこての世界と大阪は、あっさり行ったのに、大阪と東京の 間には深くて暗い 川がある誰も渡れぬ 川なれどエンヤコラ 今夜も 舟を出すRow and Row Row and Row、ちゅうことやったわけだったわけですな。  このアルバムの9年後1983年にヒットした「悲しい色」はさしずめ、弘田三枝子の「人形の家」と、位置的に似ているんであーる(わかるかな?)。

2008年1月17日木曜日

なんどめの一月十七日になるんだろう。

午後の休み、宝塚まで。阪神高速北神戸線のおかげで、1時間ほどであっさり着いてしまう。神戸から宝塚へ行くのに2時間以上かけてた昔が懐かしい。なんか、300もの頂き物をもらって帰る。手ぶらで行ったのに。しかも、一応、お見舞いだ。  

 帰り、昨日も書いたが、新長田の、今日開店という松方弘樹の本格廻鮮寿し 松の樹 - MSN グルメに寄ってみるが、さすがに列ができていた。そいで、おばはんらが店の窓のとこにへばりつき、店内をのぞき「あ、松方弘樹や」とかはしゃいでいた。これが新長田のタフさなのだ。オレもよほど家に戻って「893愚連隊」のDVDを持ってきて、サインしてもらおうかと、数秒本気で考えた。  並んでいるといつになるかわからんので、一ヶ月ほどしてほとぼりが冷めてから、行くことにする。  

 今日は一月十七日である。  例によって例の如く、

大震災の記憶をどう語り継ぎ、その教訓をどのように生かしていくのか。被災地の模索はこれからも続く。

[From asahi.com:阪神大震災から13年 夜も絶えぬ追悼の姿 - 社会]

 なのだが、あえて毒づくと、まあ、「教訓をどのように生かす」もなにも、なんぼの耐震性があるんかしらんが、超高層ビルぼこぼこおっ建つようになったら、アカンやろ。安全もその想定の強度以上の地震が来たら、アカン、いとも簡単に、ぶっ壊れる、ちゅうのは阪神大震災でビルや高速道路、橋とかで、イヤちゅうほどあった事例。来なかったらエエが、来て、しかも不幸なことにそうしたビルがボコボコぶっ倒れたら、こりゃ、とんでもないことになるわけで。ま、911の光景があちこちのビルで観られるちゅうことになります。 

 「語り継ぐ」のは、どうせ、聴く方も云う方もそのうちに面倒になると思うから、無理はせんと。でも、せっかくなんだから、なにか、ひとつだけでも、人類の一員として、「学習」はしていこうや。  
 でも、ま、今日もあったけど、みんなで、お祈りする時間だけは、これからも持ちたいものです。

  合掌。


2008年1月16日水曜日

スプーキー考

寒い日が続く。
 新長田行ったら、なんでも、明日の震災記念日に松方弘樹の寿司屋がオープンするそうである。

 震災復興ちゅうことで調子にのって、バカみたいにたくさんビル建てたものの、お店が中身スカスカのまんま、お店が入っても一年と経たないうちに閉店とかが多く、早くもゴーストタウンになりつつあるんで、まあ、いいことである。安くて旨くないと、アカンという地域なので、長く続けば、いいのだが。


本格廻鮮寿し 松の樹 - MSN グルメ

本格廻鮮寿し 松の樹

■1月17日午後3時松方弘樹の回転寿司店OPEN!

■毎日先着200名様!松方弘樹サイン&似顔絵入り手ぬぐいプレゼント!■オープンフェア同時開催!


 ちゅうことで、音楽の話題に移る。 今日のお題は、ダスティン(ダスティちゅう時期もあったそうである)・スプリングフィールドの「スプーキー」。 

 もう、大好きな曲である。

 この前のナンシー・シナトラついでに調べてみたのだが、You Tubeには無く、Daily Motionの方にあった。







Dusty Springfield - Spooky
 
Uploaded by skinandbones

 まあ、この曲、最近でも数回別のCMで使われていたぐらいだから、まあ、知っている人は知っているだろう。ダスティン・スプリングフィールドがオリジナルかどうかは調べきれなかった。

 ノリがホンマに正確無比という感じで、聴いている方が独自のノリでノって来そうになっても、ぴしゃっと絶妙のタイミングで、元のノリに戻されてしまう。

 平山三紀(平山みき - Wikipedia)もカヴァーしていて、それが、彼女特有の、あの蓮っ葉な感じで唄っとるわけだが、ところどころ、彼女特有のドスの効いた低音が混じり、ダスティン・スプリングフィールドがご覧のように、あっさり目に唄っているのに、平山三紀の方は大暴れしとる感じがして、もう大好きである。
 実際、彼女の曲の中では、「真夏の出来事」よりもたくさん聴いたかも知れん。


"GOLDEN☆BEST/平山三紀 筒美京平を歌う アンド・モア" (平山三紀)


 そして、平山三紀(1971年)より先にこの曲を日本でカヴァーしたのが(一番最初かどうかはわからん)、ゴールデン・カップス(ザ・ゴールデン・カップス - Wikipedia)。
 これも、本牧臭いゴールデン・カップスにしてみたら、この曲だけ、何故か「元町」臭い。


"アルバム第2集(紙ジャケット仕様)" (ザ・ゴールデン・カップス)

まあ、この「スプーキー」、カヴァーが多く、JASRACの曲検索で調べただけでも、60年代後半あたりだけでも、アンディ・ウィリアムスやらクリス・モンテス、ヴェンチャーズ、ウォーカー・ブラザースとかもやっていたりする。後には、上田正樹やアン・ルイスとかも。また機会があったら聴いてみたいものである。

2008年1月14日月曜日

お色気考試案

ぐっと、冷えてきた。

 昨日の You Tubeの動画、題名書くのを忘れていた。
 ナンシー・シナトラの「ブーツは歩くためのもんでっせ」(These Boots Are Made For Walkin' )。

 そもそも、(キャメロン・ディアス&女の子出演ソフトバンクCM曲 「Sugar Town」)、が気になってYou Tubeで見つけたのが下のような、地味なやつ。


  そいで、つい、「関連動画」にあった、These Boots Are Made For Walkin'の方が、昨日のように、めっちゃありがたいありがたい動画だったんで、そっちに気を取られ、肝心のシュガー・タウンの方忘れてしもた。

 まあ、今、あらためて、シュガー・タウン(邦題は「シュガータウンは恋の街」)のヤング101風健康的なお色気とThese Boots Are Made For Walkinの西野バレー団風というかもう大人風お色気を見比べて、この数年のオレの懸案事項である「お色気」について、考えてみたりしとる。
 もちろん、アホなので、結論は「ようわからん」なのだが、ナンシー・シナトラが平たく云うて「美人じゃない」ちゅうとこに、「お色気」というものの謎があるのではないか、と思うわけだ。
 「美人じゃない」からこそ、「お色気」が宿る、というのか、悪人だからこそ救われる「悪人正機説」みたいな感じなのかも知れん。同じポーズしても、美人だと、どーってことないが、そうじゃない方がすると、おおおっ!となる、みたいな・・・


 (と書いている最中に、You Tube検索しとったら、Japanese Diva MICO !、という題名の、弘田三枝子の200本以上にも及ぶスゴいのを見つけてしもたがな。弘田三枝子じゃひっかからないんで、今まで気がつかなかったが・・まさに、人類の宝である)
 
 ちゅうことで、しゅしゅしゅ。しゅしゅしゅしゅしゅがたうん、ちゅうことで。

2008年1月13日日曜日

音楽三昧

ジャックスの「ロール・オーヴァー・ゆらのすけ」という曲の中で、「歯のない口からよだれをたらし草の生えていないお花畑に酔わせられ酔わせられ」とボロクソ(ただ、後半の「草の・・・」以降意味がようわからん)唄われていた浜口庫之助だが、オレは大好きである。ボックスが出たので、手に入れたのだが、以来、まあ、ずっと聴いている。



 4枚組100曲入りで6000円。

 1962年のスリー・キャッツ「黄色いサクランボ」から1991年の島倉千代子「今日も初恋」まで。もちろん、オレをハメた「ドライヴィング・ラブ」や、大好きなCM曲「あたしのカローラ」もちゃんと入っとる。

 オレは歌手単位で聴くタイプなので、同じ作曲家や作詞家とかの曲を続けて聴くというのは、苦手なのだが、この4枚組なんか、どの曲も、変に一生懸命でないとこがエエ感じである。



浜口庫之助メモリアルコレクション100





 まあ、曲の感想はまたおいおい書くとして、ジャックス、久々に聴いたら、「ぼくの旅は終わらない」ちゅうライブ盤にしか入っていない曲のカッコ良さにまいる。ムーディーなかったるい曲で、アウト・オブ・キーなボーカルが自由気ままなフルートに、おさえ気味にからんでいく。

 最初聴いた時は、気にもとめなかった曲だが。

 で、ついでだから、と「ピコの歌」探したが、どっかやってしもた。

 



iTunes Music Storeで、あんまし曲とか買わないのだが(歌謡曲めぼしいのあんまし無いもん)、正月休み、ロックの方を、うろちょろしてたら、かつて、クソ高かったり、手に入りにくいもんが、けっこう、あり、それも、プレミアつかない一曲150円、アルバム1500円だから、買うたらアカン買うたらアカンとつい。そいで、あれやこれや買い込んで、ついには、ナンシー・シナトラのこんなもんのまで(iTunesでは、動画は売っていなかったんで曲だけ・・こんな素晴らしい動画がYou Tubeにあるなら、曲買わなくても良かったかも)。

 曲は、These Boots Are Made For Walkin' 、1966年昭和41年。







 すばらしい!

 

 ジェシカ・シンプソンがちょっと前、カヴァーしたもんが、これ。





 



 もちろん、ジェシカ・シンプソンちゅう女の過度のセクシーさも捨てがたいが、やっぱ、ここは、あくまでも「お色気」で勝負しとるナンシー・シナトラの勝ち・・・・でも、ジェシカ・シンプソンちゅう女もエエなあ。「セクシー」もええし、「お色気も」エエし、ま、どっちも好き、ちゅうことで。


2008年1月11日金曜日

三浦恭子「女は生きるために泣く」

なんでも、ヒラリー・クリントンが泣いたら、劣勢だった選挙挽回したそうで。

スポニチ Sponichi Annex 社会 米大統領選



 まさに、「女は生きるために泣く」。
 ちゅうことで、東宝映画「コント五十五号 世紀の大弱点」(昭和43年1968年)より、三浦恭子「女は生きるために泣く」((作词なかにし礼,作曲鈴木邦彦,编曲クニ河内)、ヒラリー・クリントンに捧げます(選挙違反とかになるかな?)。
 またも、莫大な時間かけて作って、You Tubeにかなり前に上げたもんだが、何故か、サイズが広がってしもているんで、直そうと思たが、まあ、ええわ、ちゅうことで。




 かっこいいオルガンにファズをじぃじぃ云わしたギターがからみつく、捨てられた女の哀情を、歌詞の作り出す世界をせせら笑うようにどーだっていい感じでのびのび唄う。いいねぇ! 表情は極力抑え、視線だけがどんどん妖しく光を放ち始める三浦恭子の色っぽさ、クール!うーん、たまりまへんなぁ。
 いなせ、ってこういうことを云うんだろうか? 

 唄った後も、映画ではけっこう重要な役を演じます。


"コント55号 人類の大弱点" (福田純)



 三浦恭子だけど、もちろん、リアルタイムの記憶とか全くない。んで、
 調べたら、中国語のページになぜか、あって、1947年東京生まれで、日劇ダンシングチームのダンサーだったらしい。
 

三浦恭子 - 騷音館伴・大中華お色気国


1964年17〓〓加入日劇ダンシングチーム(NDT),与西川純代、近江ツヤ子、川本芳子及桜井節子等人同期。〓然从1965年起能登上宣〓册的封面,但此〓〓〓正〓第二黄金期,老一〓的上條美佐保和藤井輝子等依旧活〓,后〓森田敏子、内田繁子及西川三知代等日〓出彩,〓〓之必要性〓得格外迫切。1967年9月在〓〓演出“秋のおどり”上与川本芳子一同演唱了《Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band》,受到〓大〓迎。因此被東芝看中,于1968年9月〓表了〓女〓曲《女は生きるために泣く》。



週刊プレイボーイ1969年2.4号ではこんな感じらしい。別人みたいな感じ。





 三浦恭子「女は生きるために泣く」、オレが初めて聴いたのは、何故か、キューティポップ東芝エディションの中で。
 キューティやないけど、カッコ良すぎるんで、許す。
 当然、廃盤ですが。


"PINK LIPSTICK" (オムニバス, 鍵山珠里, 恵とも子, 奥村チヨ, 緑魔子, 槙みちる, ザ・パピーズ, 越路吹雪, 山内賢, キューティ・Q, 星乃ひとみ)


2008年1月9日水曜日

えべっさん

 なんか、春を思わす暖かさ。  今日は歯医者。年末年始といっぱいで、次は二週間後だ。行くのはヤなので、嬉しいが、痛くなると困る。  えべっさん、始まる。  まあ、兵庫駅のえべっさん、Kやんでも暇しているようなら、誘ってお参り行くつもりなのだが、えべっさんも実はこわいこわい神さんで、いざなぎ・いざなみ、最初の頃、ひるこを産んで、カワイそうにも流してもた。それがけなげにも、泳いで、どこぞの地に流れ着いてようやっと神さんとして、祀られることになったという。ひるこ、なんやから、今のえべっさんの姿とは違っていたような気がする。    記紀神話にあてはめて、これだけ、おどろおどろしい。しかし、本当のえべっさんはもっと怖いのである。  この前の八坂神社も元々はミノタウロスみたいな牛頭天王をお祀りしてたのが、今はスサノオの命が主神である。スサノオだって、怖いし、乱暴で、個人的には好きなのだが、なんで、こういうことになったかというと、
伝統ある宗教行事や貴重な伝承を失わせた明治の構造改革
やがて、明治維新となる。国学者たちが拠った明治政府は王政復古、神武創業の始めに基ずく政治政策を遂行し そのために祭政一致を目標とし神社を国家統合のための機関にしようと意図していた。そこで伝統的な神仏習合の 信仰形態を一掃し国家神道としての体裁を整えるために神仏分離政策が行われた。 牛頭天王を祭神としていた神社に対しては、全てその祭神をスサノオ尊に変えるか、もしくわ、祭神のなかから牛頭
天王を除外することを求めた。
このとき京都の祇園社自身もその名を八坂神社と改め祭神をスサノオ尊に変更した。
 ちゅうことやねん。  ホンマのえべっさんは、もっと怖い。いざなぎ・いざなみの非嫡子などではなく、もう、外から来た何か、なのだ。
えびす - Wikipedia
様々な記紀神話の神に当てられるえびす神だが、いずれの神も後世の付会であって、元来の姿ではない。えびす神の漢字に戎や夷などが当てられている事は、中央政府が地方のまつろわぬ民や東国の者をえみしやえびすと呼んで、戎や夷の字を当てたのと同じことで、いずれも異邦の者を意味している。「えびす」という神名の文献における初見は平安時代後期の『伊呂波字類抄』であるが、そこには「夷 エビス 毘沙門」と記されている。少し時代が下った『諸社禁忌』には「衣毘須 不動」とある。古い時代には、えびす神は毘沙門天や不動明王を本地仏とする神格として信仰されていたことがわかる。えびすの神像も、古い時代のものほど威厳に満ちたものとなっており、この時代のえびすは「荒々しい神」として信仰されていたものとみられる。
端的にいえば記紀神話以外の外来神・蕃神である。
そこからもわかる通り、もともとは異邦より村に時たま訪れる外来の神であり、海の向こうからやってくる水の神である。漁村では近年までイルカやクジラなどをえびすとよんだり、水死体のことをえびすとよんだりする地域もあり、漁のときに水死体を拾うと大漁になるという信仰もあるという
 上に「水死体のことをえびすとよんだりする地域もあり」というのがあるが、オレも、それで思い出したことがある。  出典はちょっとわからんが、しかも、うろ覚えだから、例によって話半分ちゅうことで。  それによれば、もっと大雑把に初期のえびす神社、ちゅうもんは、海岸に水死体が流れついたり、下手したら、どこぞ別のところから辿り着いた漂着民とかいると、まだ生きているのに死んだ状態にして(婉曲表現)、むりやり「えびす」を作り出したとも云う。それで、湾岸地域の住民たちは、大喜び、ご神体がでけたわい、えびす神社作ったれ、ちゅうノリだったという。もちろん、今宮戎も西宮神社とかがそうだというわけではないが。海岸沿いの神社にえべっさんは何故かある。  まあ、怖い神さんほど、ご利益はデカい、ちゅうことですわ。  水死体だとあんまりだから、わんぱくフリッパーみたいなお茶目なイルカが海からなんぞ取ってきては、湾岸地域の住民たちに持ってきてくれて、ありがとうの意味で神社にしたんかもしれんけどね。  だいたい、サブプライムローンが破綻とか株暴落とか、アメリカ人も大統領選で浮かれている場合ではなく、もう、大挙して、戎神社で、笹持ってこーい、せな。    ま。今年こそは、商売繁盛といきたいものですね。      

2008年1月7日月曜日

天晴れ!筑紫哲也NEWS23 文春新書

 あー、しかし、オレの人生の中期的な目標、祇園のどこぞのお座敷に芸者揚げて遊べるのはいつの日になるんでしょうかねぇ(誰か連れっててくれへんかいの〜)。  実は最近、飲まなくなったんで、弱い癖にますますアルコールに弱くなり、昨日なんか、オレの適量「中ジョッキ一杯」飲んだだけで、もう、べろんべろん、倒れそうになってもた。この分じゃ、お座敷遊びしたとしても、5分保たない・・・。  音楽ネタは最近ちょっと、レゲエ回帰しとるので。本のネタ。  ブックオフで105円で買ったもんなんで、正々堂々紹介する、ちゅうわけにはいかないが、まさに抱腹絶倒してしまったので。  まあ、こうして見ると、スゴい番組だったんだなあ、と思う。
天晴れ!筑紫哲也NEWS23 文春新書 (494)
4166604945中宮 崇

文藝春秋 2006-02-20
売り上げランキング : 103204

おすすめ平均star
star面白いです。
star『TBS報道テロ全記録』と共に読んでほしい
star日本人が知らねばならない慰安婦問題

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
 今はさすがに筑紫哲也のかわりのおっさんに変わってからはあの番組見ることが少なくなってしまったが、この本でも詳細に解説されている、イラク人質事件や中国で反日デモが吹き荒れた頃をピークとする2004年あたりのあの番組はスゴかった。  事実、あのあたり、この番組が終わるや、2ちゃんのニュース速報へ行き、オレが番組で感じた「おかしさ」が、オレの考えが「おかしい」のではなく、筑紫哲也と番組の方が「おかしい」ことを確認していたことがある。  2ちゃんを見直したのもこの頃だし、ネットちゅうもんがあって、つくづく、良かったと思ったもんである。  これ、イデオロギー云々の問題、ちゅう高級なもんやなかった(現在系かも知れないのが怖いところや)。  ホンマのことをフツーに報道できなかった「報道番組」ちゅうもののおかしさやと思う。あと、もうひとつ、60年代後半から70年代あたりの「ええもん」「わるもん」感を、以来40年、世にたくさんのことが起きているのに、ずっと、一つも修正することなく、今日の今日まで、押し通してしもた「ニュース番組」と思うのだ。  番組の質そのものが高くないのに、それを補うため、変なイデオロギー使ったから、さあたいへん、ちゅう感じとちゃうか。オモロかったけどね。    今日、同じ局で、水戸黄門、また始まった。でも、ニュース番組までもが、「ええもん」の国と「わるもん」の国をわけて「水戸黄門」化したらアカン。    

2008年1月6日日曜日

初詣

 寝正月を決め込んでいたんで、六日の今日、ようやっと、初詣。  京都は八坂神社へひいひい云いながら行ってきました。  JR京都駅からだと、市電の無くなった今、たかが、八坂神社行くのにも、地下鉄乗らなアカン。  しかも、烏丸御池駅で南北線から東西線に乗り換えて東山まで行かなアカン。  ちゅうんで、地下鉄乗ったもののややこしい烏丸御池駅での東西線への乗り換えが面倒くさいので、結局出て、そっから歩いたから、ヘタしたら、JR京都駅から歩いた方が早かったかもしれん。まあ、だだっ広いだけの御池通、東へ東へ歩くのも、最初は気持ちよかったが、飽きて、寺町通りの人がいっぱいおるところへ入り、三条京阪へ。三条京阪を東へちょっと行ったところに、まさに「一杯のかけそば」に登場するような大衆食堂風大衆食堂があり、そこで、にしんソバ(550円!)を食ったら、もうメチャクチャ旨かった。歩き疲れていたせいも、あるのだろうが、しなびた大衆食堂で、一本一本、噛みしめるようにくったせいもある。  ようやっと八坂神社へ行く。  もちろん、オレは須磨に住んどるから、長田神社の氏子ということになっているから、地元の長田神社(長田神社 - Wikipedia)へ初詣行くのがスジで、京都くんだりの八坂神社で初詣するというのは、ある意味、罰当たりかも知れんが、しゃあないのであーる。  実を云うとオレの先祖は蘇民将来(蘇民将来 - Wikipedia)という人で、あたりまえだが、オレは蘇民将来の子孫なり、なのだ。でないと、オレは今この世に存在していないともいえる。
牛頭天王 - Wikipedia
昔、牛頭天王が老人に身をやつしてお忍びで旅に出た時、とある村に宿を求めた。このとき弟の巨丹将来は裕福なのに冷淡にあしらい、兄の蘇民将来は貧しいのにやさしく迎え入れてもてなした。そこで牛頭天王は正体を明かし、「近々この村に死の病が流行るがお前の一族は助ける」とのたまった。果たせるかな死の病が流行ったとき、巨丹の一族は全部死んでしまったのに、蘇民の一族は助かったという。
 ただ、それも、オレは子孫だから永遠に大丈夫かと云えばそうじゃないわけで、八坂神社の牛頭の天王(牛頭天王 - Wikipedia)という気が短く、けっこう執念深く、しかも大雑把で残虐な神さんにちゃんと確認しとかなあかんワケや。  八坂神社は、タテマエでは、素戔嗚尊を祀っとる ことになっているが、本当はインドの祇園精舎出身祇園信仰 - Wikipediaの牛頭天王祀っているわけや。      上の、巨丹将来と蘇民将来のエピソード、ソフトに書いてあるが、オレが聴いた話(よって、ええ加減かもしれんが)では、もっとストレートに、牛の頭を持つ牛頭天王が怒りまくって「直接」もう手当たり次第殺しまくった状態だったみたいで・・・えーっと、蘇民将来と巨丹将来とは兄弟やったら、蘇民将来の子孫=巨丹将来の子孫でもあるわけで・・・ウソですウソです!  まあ、ちゅうことで、こういう怖い怖い神さまはちゃんとお参りしとかアカンわけで、社殿で1500円のちゃんと「蘇民将来之子孫也」と書いてある六角系の木製のお守りも買いました。これで、タチの悪いインフルエンザが流行っても、大丈夫、ちゅうもんや。  帰りはさすがに疲れ、タクシー乗ったら、1050円でした。今度から、絶対地下鉄乗らんとこ。

2008年1月3日木曜日

橋本治の「日本の行く道」

 はい、ニポンの皆サーん、あけましておめでとうございます?   今日、新しいハードディスク買うてきて、オーエス、クリーンインストールしたもんで、ひさびさに、Mac標準の「ことえり」使って、書いているもんで、変換が難しうて難しうて、気分はほとんど外人。ATOK、入れなアカンな、やっぱし。  まあ、実際、この年齢になると、年始の挨拶も「おめでとう」云うてええもんか悪いもんか、まあ、いろいろある年齢みたいで、本人そのものも、いつのまにか、入院しとったりする。人生いろいろ、まあ、これから、どんどん、人生いろいろ、になっていく訳である。  正月、橋本治の本を読んだ。
日本の行く道 (集英社新書 423C) (集英社新書 423C)日本の行く道 (集英社新書 423C) (集英社新書 423C)
橋本 治

集英社 2007-12-14
売り上げランキング : 8523
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
 まあ、例によって例の論理の進め方で、まどろっこしかったり、逆にあれよあれよと遥か彼方の方向へ持っていかれたりするが、まあ、オレなんかがうすうす思っていたことをちゃんと考え、原因を分析し、それなりの対処法が明示されているんで、小気味よい。    CO2をあんまし出さない洗濯乾燥機とか、大いばりでCMしとったりする国にすんでいるから、ある程度あきらめとかんとやっとられへんし、実際、この本がいかに優れていても、これからも東京で高層ビルがそれでもボンボン建ち続けるのは、まあ、しゃあないとして、ど地方都市のど田舎、ここ須磨でも100メーターを超えるマンションとか建てたりしているんで、ホンマ、困るわ。  まあ、例によって中身に具体的に触れないが、オレは読み終わって、ますます昭和通う・・・火曜、歌謡きいたるでエ(変換まどろっこしいわあ)、と決意を新たにした次第である、と云っておけば、だいたい、わかるだろう?  

過去記事Archive