かねがね、野球ちゅうもんは、幼年から青年期にかけて、体力と精神力の育成のためのもんであり、大の大人が夢中になったりするもんじゃないと思てた。あんなもんに夢中になるような輩は、どこか、精神的に大人になりきれていない。ぶっちゃけ、どこか、欠陥があるに決まっている。たかだが贔屓のチームが優勝した程度のことで、暴動に近い騒動になり、しまいめには、レミングの大群よろしく一斉に道頓堀川に飛び込んだりするのを思い出していただければ、納得がいくのではないだろうか。
その昔、「ピーターパンコンプレックス」というのが流行したが、あれの条件にプロ野球好きな連中は全部あてはまっとる。オレは生まれてこのかた、ずっと精神の鍛錬に励み、成長してきたから、実は、プロ野球にはさほど興味がないのであーる。今まで、大人になりきれない連中と話をあわせるために、ここで、あたかも、東京ヤクルトスワローズファンであるかのようにふるまってきた。わははは。オレのような熟成された人間が、まさか、あんなもんに夢中になるわけないではないか! 騙していたわけでない。方便として、まあ、いわば、つきあいの潤滑油がわりなのである。ただ、勝った負けたで、ムカついたり、腹が立ったり、情けなく思ったりしたことがないのであーる。だから、そうしたフリをするのが今まで苦痛ですらあった。
だから、今夜は全然腹も立っていない。いや、むしろ、信長の怒りに触れ寺事焼き殺される時、快川和尚が放ったとされる「心頭滅却すれば火も亦涼し」の言葉をこの年になり、初めて、理解した・・・いや、理解するための入り口にようやく立てたような気がする。あと、「油断大敵」「一寸先は闇」「七連打憎んでピッチャーを憎まず」「死球憎んでピッチャーを憎まず」「八回裏に5点差ひっくりかえされたことを憎んで、チームを憎まず」とか実生活でよく使われる教訓も、ほんわかとだが、その言葉の意味がわかったような気がする。人生、今後も成長していきたいもんである。
セントラル・リーグ公式戦 2008/08/04(月)
▼広 島-ヤクルト 13回戦 (ヤクルト7勝5敗1分、呉、18:00、12619人)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
ヤクルト 0 2 1 0 2 3 2 0 1 11
広 島 2 0 1 2 0 0 0 7 X 12
【投手】
(ヤ)伊藤、松井、五十嵐、吉川、松岡、押本、林昌勇-福川
(広)大竹、青木高、岸本、梅津、シュルツ、横山、永川-石原【責任投手】
(勝)横山35試合5勝3S
(S)永川34試合4勝1敗20S
(敗)押本47試合4勝3敗1S【本塁打】
(ヤ)ガイエル11号2ラン(5回、青木高)
(広)【戦評】
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広島が八回に大逆転。死球を挟み7連打とスクイズで7点を奪って、一気に5点差をひっくり返した。広島は今季最多の20安打でヤクルト戦の連敗を5で止めた。ヤクルトは八回に登板した6人目の押本が6失点と誤算だった。
しかし、まあ、オレも未熟である。なんぼ心頭滅却しても火はやっぱし熱くて、やっぱ、涙が出てくる・