いつのまにか、YouTubeから直接Bloggerへこうして更新かけることができるようになっていた。
美空ひばり苦手なオレが一番好きな「むらさきの夜明け」の動画である。
万が一、検索エンジンで「美空ひばり」でここにたどりつかれた方には、申し訳ないが、彼女が12歳の時の主演映画「悲しき口笛」を、不用意に観てしまって以来、美空ひばりのある種の声には「嫌悪感」をいだいている男が書くことである、不躾をお許しいただきたい。
無知を哂っていただきたい。無礼をお叱りいただきたい。
ただ、「むらさきの夜明け」(作詞:吉岡治 作曲:原信夫 1968年 あの「真赤な太陽」のB面)は大好きな曲で、西田佐知子「涙のかわくまで」並に100回以上は聴いてるので、その動画が見つかった、ということで、興奮した。
最初見たときは、バックダンサーのお姉ちゃんが踊っているシーンから、画面のよこから、植木等並にヒョイっと現れて以来、一歩も足を動かさず上半身だけをくねらせて「踊る」(間奏部ちょこっと2,3歩レベルだが、ステップ踏む)、この美空ひばりの「珍妙な」といっていい手をあれやこれや動かす「振り」というか、踊りというか、一仕事おわった海女さんが男たちの地引網引っ張っているのを応援しているような感じだ。バックダンサーたちの動きもなにか奇怪である。彈けているようでいないようで。
ただ、例によって例のごとく、何度もこの動画リピートして観ていると、どんどん、主語のない、メッセージがあるようなないような、イメージが絵画的なような言語的なような、不思議な、でも、素晴らしい歌詞が作り出す世界に惹きこまれ、また、あのうねりまくったビートの演奏にどんどん酔わされ、もちろん、美空ひばりのこの曲でしか聴くことのできない唄い方にノせられ、最後の最後、美空ひばりが、ぱっと手を広げて終わるときには、「カッチョいい!」と思うようになり、遂には(つまり「今」だ)、この曲とバックダンサーズの動き、そして、美空ひばりの声、そして「振り」というか「踊り」が、びしっと一つになって、いつのまにか、涙が出てしまっている。すばらしい!(口パクかもしれへんが、ひばりの踊りに比べれば小さなことである)
ただ、オレが「柔」や「悲しい酒」とかに涙するような段階に達する頃は、多分、日本という国が世界地図から消えている頃であろう、ということもわかった。遠い先かもしれんし、案外、すぐかもしれん。
「かっこいいことはなんてかっこわるいことなんだろう」であり、同時に「かっこわるいことはなんてかっこいいことなんだろう」である。
なんで、トウトツに美空ひばりの「むらさきの夜明け」なのか、といえば、下のアルバムのことを書こうとして、2曲目の「むらさきの夜明け」で止まってしまったからなのであった。このアルバム、ボーナストラックとして「ボーイハント」「大人になりたい」「ヴァケーション」が入っているのだが、82年のライブからのもので、かなりリラックスして歌っており、弘田三枝子や伊東ゆかりの最強ヴァージョンに殴りこみをかけるようなものでなく、安心した・・・何を「安心」しているのかわからんが、あのひばりが本気でヴァケーション唄ったらどうなるか、を想像したのである。
はたして、ワシらに「むらさきの夜明け」はやってくるのであろうか?


"ひばりと太陽" (美空ひばり, ジャッキー吉川とブルー・コメッツ, 津々美洋とオールスターズワゴン)
ただ、「むらさきの夜明け」(作詞:吉岡治 作曲:原信夫 1968年 あの「真赤な太陽」のB面)は大好きな曲で、西田佐知子「涙のかわくまで」並に100回以上は聴いてるので、その動画が見つかった、ということで、興奮した。
最初見たときは、バックダンサーのお姉ちゃんが踊っているシーンから、画面のよこから、植木等並にヒョイっと現れて以来、一歩も足を動かさず上半身だけをくねらせて「踊る」(間奏部ちょこっと2,3歩レベルだが、ステップ踏む)、この美空ひばりの「珍妙な」といっていい手をあれやこれや動かす「振り」というか、踊りというか、一仕事おわった海女さんが男たちの地引網引っ張っているのを応援しているような感じだ。バックダンサーたちの動きもなにか奇怪である。彈けているようでいないようで。
ただ、例によって例のごとく、何度もこの動画リピートして観ていると、どんどん、主語のない、メッセージがあるようなないような、イメージが絵画的なような言語的なような、不思議な、でも、素晴らしい歌詞が作り出す世界に惹きこまれ、また、あのうねりまくったビートの演奏にどんどん酔わされ、もちろん、美空ひばりのこの曲でしか聴くことのできない唄い方にノせられ、最後の最後、美空ひばりが、ぱっと手を広げて終わるときには、「カッチョいい!」と思うようになり、遂には(つまり「今」だ)、この曲とバックダンサーズの動き、そして、美空ひばりの声、そして「振り」というか「踊り」が、びしっと一つになって、いつのまにか、涙が出てしまっている。すばらしい!(口パクかもしれへんが、ひばりの踊りに比べれば小さなことである)
ただ、オレが「柔」や「悲しい酒」とかに涙するような段階に達する頃は、多分、日本という国が世界地図から消えている頃であろう、ということもわかった。遠い先かもしれんし、案外、すぐかもしれん。
「かっこいいことはなんてかっこわるいことなんだろう」であり、同時に「かっこわるいことはなんてかっこいいことなんだろう」である。
なんで、トウトツに美空ひばりの「むらさきの夜明け」なのか、といえば、下のアルバムのことを書こうとして、2曲目の「むらさきの夜明け」で止まってしまったからなのであった。このアルバム、ボーナストラックとして「ボーイハント」「大人になりたい」「ヴァケーション」が入っているのだが、82年のライブからのもので、かなりリラックスして歌っており、弘田三枝子や伊東ゆかりの最強ヴァージョンに殴りこみをかけるようなものでなく、安心した・・・何を「安心」しているのかわからんが、あのひばりが本気でヴァケーション唄ったらどうなるか、を想像したのである。
はたして、ワシらに「むらさきの夜明け」はやってくるのであろうか?