今日は月がきれいに見えた。十六夜か十七夜とかだろうか。連休中は野球など観ず、読書してた。いやぁ、スワローズが弱いと、カシコになりますなぁ。最近は吉田豪という人の影響で、タレント本よく読んでいるのであるが、やっぱ、オモロイもんはオモロイ。
山城新伍の「おこりんぼ、さびしんぼ」、若山富三郎・勝新太郎兄弟とのつきあいでのエピソードがどんどん連ねてあるのだが、傑作である。
山城新伍は知ってる人は知っとるが、映画の人である。特に東映時代、若山富三郎の子分だっただけあって、若山富三郎のエピソードのどれもが抱腹絶倒、月並みな単語なので使いたくないのだが実際、くすぐり、笑い、爆笑・・と来て、まあ、ここで終わるところが、ここから、かさにかかってきて、爆笑の二乗三乗、文字通り「抱腹絶倒」してしもて、苦しくなってしまった(キーワードは京都帝大)。勝新のエピソードも、若山富三郎とのエピソードが無ければ、それなりに笑えたと思うが、勝新の場合、同じようなバカやっても、演じている部分があって、そこんとこが・・・。
おもろうて、しかもやがて哀しき、という感じで、この兄弟はもちろん、彼らの活躍の場である映画に関しては並々ならぬ思いれのある山城新伍、はひはひはひのキャラを越えて、最後は泣かす。
林真理子の小説「RURIKO」と同じ感想になるが、やっぱ、ウチの国から独立した産業としての「映画」が失われてしまったことが残念でならない。
十数年後あるいは数十年後、老いたキムタクを始めとするジャニーズの連中がまだ、スタアやっているのだろうか?映画の役作りに熱中しすぎて、狂気の淵ぎりぎりに立つ「凄味」みたいなもん出そうとするだろうか。