2008年7月13日日曜日

「傷だらけの天使—魔都に天使のハンマーを」補遺

 暑くて暑くて。たまらん、たまらん、たまらんぜ、たまらん転けたらみなこけた、ちゅうぐらい暑い一日でした。

 スワローズ、勝つ。最近めっきり調子を落としている「監督の息子さんよりスター性のある選手のいないチーム」に。しかし、「優勝をのがすたんびに腹立ち紛れに金にあかしてスワローズのみならず他チームからええ選手ばっか取っていくチーム」も3連勝してしまっている。「優勝するたんび、何故か日本がおかしくなるチーム」は無慈悲にもせっかく最近調子が上がってきた「年俸が12球団一低く2千万にも届かないチーム」を負かしとる。

 NHKの連ドラ「瞳」、人がせっかく、次の「ローズマリー」と「ブルーシューズ」のダンスバトルわくわく期待して観とったらのに、先週は小池栄子が出てきて、それも、小池栄子をとことん説教したくなってたまらなくなるような話の展開に。

 ちゅうことで、この燃える気持ちどうしてくれようと、久々にヒップホップ黎明期の名作「WildStyle」と「Beat Street」観て気持ちを静めた。
 映画としてはあんましどうのこうのちゅう映画じゃないが、やっぱ、元気出るわ。
 お坊ちゃん体質のわが国、なにか事件があれば「格差社会」に矛先向けておしまい、だが、両方の映画で共通する殆ど荒野と化したブロンクスあたりの風景(ビルの持ち主が保険金目当てに放火しまくってでけたスペース、焼け残ったビルに勝手に住んでいる)をみると、今のウチの国の格差など、まだまだ、だと思う。それが証拠になんら新しいムーブメントが生まれてきていない。もっともっと格差が広がれば、もっともっと誰も思いもしなかった新しいもんが生まれる筈である(もちろんエゲツない事件もたくさん発生するだろうが)。「格差社会」、ホンマ、カシコからバカまで判で押したように、暗いことしか云わないからよけい暗くなるばっかだが、負の部分ばっかじゃない筈。

 つうことで、ようやっと本題、Googleしたら、けっこう、オモロイのが見つかったんで、忘れんようにリンクしときますわ。

「傷だらけの天使—魔都に天使のハンマーを」補遺

Podcast書評(ショートドラマあり・・・しょぼい)

傷だらけの天使—魔都に天使のハンマーを(新刊ラジオ 第543回)

[From 「傷だらけの天使—魔都に天使のハンマーを」矢作俊彦─新刊ラジオ by 話題の本や新刊を耳で立ち読み!新刊JP]

小説だけの話ではなく、ホンマになんとまあ、未だ残っていた・・・

木暮修(ショーケン)の暮らすペントハウス

[From retour&Retour: 代々木『傷だらけの天使』のビルは、今も傷だらけです。]

 矢作俊彦、もう俊ちゃん、と呼べないようになってしもた。近来、ホンマ不自由なく新作が手に入るのは喜ばしい限りだし、フツーの小説よりオモロイし、スケールもでかいし、各方面で大好評で、それはそれで、いいのだろうが、例えば

「ベルギー製の鋼鉄の感傷的な冷たさに触れた「令羽」の左手が、ベッドに捨てた黄色いリヴォルヴァーを想って、細かく震えた。令羽は、なんだか立派な友達を失ったみたいな気になって、ポケットの中で小さく怯えた。」(「抱きしめたい」単行本「神さまのピンチヒッター」収録より引用)

 みたいな、読んだ後鳥肌が立ち、その鳥肌が立ったまま、そのまま動けなくなるような絞りに絞りきった感触が懐かしくなることがある。このところの、日本のあれやこれや世界のあれやこれやも詰め込んだぶ厚い長編も、いいんだろうけど、やっぱ、アクアスキュータムのコートでも天上遙か手に届かないと思える時代の狭くてドブ臭いヨコハマを舞台に自分の肉体しか信じないガキが山手の令嬢にええカッコするためや難解極まりないこだわりのために命がけでドンパチする話も、読みたいなあ、と思ったりする。

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