2010年8月10日火曜日

七連勝するなんて・・・

 東京ヤクルトスワローズ、サヨナラ死球で勝つ。延長11回裏二死満塁、打者は福地。今、スワローズを引っぱっている選手である。ここで凡退しようものなら、今後、引きずってしまうようなところもある選手である。
 それが、いきなり2球目でデッドボールだ。
 この一瞬、あの讀賣というチームに「心の野球」を見た、というか、見たような、ちゅうか、もう、「心の野球」という負けが込んでる上に勝てそうにない試合を続けているチームを応援するための、いわば「方便」はもう必要ないのかも知れん。でも、
 これで7連勝である。信じられない。
 ただ、もっと信じられないのは、この前、横浜に3連勝した時、なぜか、目下の目標3位チームとのゲーム差がひとつも減らなかったことである。不思議でしょうがない。  その前の中日戦、スワローズは心の野球で、次に対戦するチームが戦いやすいように、3連勝しておいたというのに。不思議である。敬老の精神にあふれたチームだから、しゃあないか。
 
 しかし、また、ウチの首相、イラン事しよったみたい。ちゅうか、最近、静かに地道に人生やってると思たら、コレだ。
 内容についてはもう、いろんな人がいろんなこと云うてるからオレはスルーするとして、民主党が政権取って1年も経っておらず、首相も成り立てで右も左もワカラン状態(失礼ヒダリはわかっとるか)で、イキナリデカいテーマで何やらいうのはどういうことなのか。だいたい、ワシらに予算組ませたらなんぼでも金湧いていくる事業仕分けしたらなんぼでも金が湧いてくる・・・と先にバラまいて、経済破綻しそうで、慌てて、消費税持ち出して、みんなからボロクソ云われ選挙大敗したところではないか。普天間移設だって、たった数ヶ月のうちに180度方針変えたのではなかったか? 外交問題にしたって、実際、何年かやってみてようやっとわかることがある筈、それなのに、数ヶ月総理したぐらいで、外交問題に歴史問題が加わった、こういうデカいテーマにチャレンジするのは、なあ。それだけのしっかりした勉強して、それなりのしっかりした覚悟の上の行動とは思えんのよ、どうしたって。
 後になって、「・・・エラいことしてしもた・・」と思わんことである。工作員釈放する署名した時のように。
 謙虚になって欲しいものである。

最後の一本

DocScannerで送信
峰というタバコ昨年末で、生産終了してしまった。
買い溜めしておいたのだが、それも三月には底をついた。
ほぼ三十年のつきあいだ。あたりまえだが、いちばん、旨い…と思ってたから、吸ってた。
1本だけ、節目の今日までとっておいた。
今、その最後の一本を吸う。
切れのあるさっぱりしたこのうまさ!
「峰」よ,さらば!

2010年8月6日金曜日

In Memory Of マイキー・ドレッド

 8月6日。黙祷。
 クソ暑い。風呂上りの今、もう脳みそがふわふわ浮遊しとる。東京ヤクルトスワローズも16点取ってしまうという、四月あたりの極貧打が、まるでウソみたいの勝ち方するもんだから、幸福感も加わって、ふわふわ。
 しゃあないので、マイキー・ドレッド(Mikey Dread)のぶっとい低音のダブと早口のネズミ声による浮遊感でこのふわふわ感を増強しようと1982年に出て当時クルマで聴きまくってた「S.W.A.L.K」(Sealed With A Long Kissの略らしい)を聴く。 ネット調べたら、2008年の3月に亡くなっていた。最近レゲエから遠ざかっとったから、たまに気合いれると、先日のシュガー・マイノットといい、いつのまにか、大好きだった人が亡くなっておるのに気づく。
 
 

マイキー・ドレッド (Mikey Dread) としてよく知られるマイケル・ジョージ・キャンベル(Michael George Campbell、1954年6月4日 - 2008年3月15日[1])はジャマイカ出身の歌手、プロデューサー、DJ。ジャマイカで初めてレゲエだけを流すラジオ番組『ドレッド・アット・ザ・コントロールズ』を企画し、DJを担当した。[2]。(中略)イギリス時代 [編集] キャンベルの音楽はイギリスのパンク・ロックバンド、ザ・クラッシュに注目され、彼らのプロデュースのためイギリスに招聘されることになる[4][5]。最初はこの異邦人を疑っていたが、キャンベルはシングル「バンクロバー」のプロデュースを通じてすぐにバンドと打ち解け[6][7]、1980年のアルバム『サンディニスタ!』では数曲のボーカルを担当した[8]。キャンベルはクラッシュに帯同してイギリス、ヨーロッパ、アメリカツアーを巡り、新たなファンも獲得していった[8]。

[From マイキー・ドレッド - Wikipedia]

 極東のど田舎国に住むオレは、マイキー・ドレッドがクラッシュの「サンディニスタ」に参加していたので、そっから、ジャマイカの音楽への興味が怒涛のように募っていったわけである。ちなみに上の伝説のラジオ番組「ドレッド・アッツ・ザ・コントロールズ」の語感があんましにもカッコよかったので、サイト名マネしてたこともある。

 享年53歳、合掌。

 CDも今はあんまし手に入らないようになっているみたいだが、iTunes Music Storeではほとんど網羅されているみたいなので。まあ、

2010年8月3日火曜日

暑さむんむん

 いつのまにやら、8月。
 あいもかわらず、クソ暑い。夕方、夕立が降るが、涼しくなるどころか、むんむん。
 東京ヤクルトスワローズ、中日に勝つ。よかったよかった。
 ちょいマス、ようやっと、某中国系のところで、観る。もちろんYouTube並の画質というわけにはいかない。
 15回放送分の「第三回口喧嘩王決定戦」、スゴイことになっていた。キーワードは「もう一回最初から云ってもらってよろしいですか」である。

 先日、本屋覗いてフラフラしていたら、「レコードコレクター」という雑誌、特集が「日本のロックフォークアルバム・ベスト100」とあり、「60〜70年代篇」だったので、立ち読みもせず、買う。買って、くりびつてんぎょう。
 1位はっぴいえんど「風街ろまん」から始まり2位ジャックスファースト3位シュガーベイブ後は細野晴臣大瀧詠一村八分はちみつぱい高田渡という、10年一日・・・いや、30年一日とはこのことである。43位にようやっと、スパイダースのファーストが出てきて、PYGの86位、加山雄三のすべてが98位。あとは、雪村いづみやいしだあゆみがティンパンアレイと組んだアルバム程度。

 テンプターズもタイガースもゴールデンカップスすら入っていない、オレが高校時代よくプレイボーイとかの色ページでやってた「日本のロック名盤」と殆ど同じようなノリである。
 ランキングだから、ランキングでしかないわけだが、ましてや、マニヤによるマニヤのための雑誌でのことだから、仕方ないのであろうが、かなり強度の「保守性」みたいなものを感じてしまった。

 90年あたりから始まったGS再評価という流れが何一つ反映されていないというのは、 ちょっと、ある種ショックであった。ちょっと前、1969年の週刊平凡、古本屋で見つけ、人気投票のページみてたら、1〜3位が見事に、舟木一夫西郷輝彦橋幸夫の「御三家」で占められていたのと同じようなショックである。これはグループサウンズのブームがあっという間に終息したということかもしれないが、それでも、グループサウンズ、特にザ・タイガースやテンプターズの圧倒的な熱狂を知るもんとしては、時代が「後戻り」したような気がしたものである。
 
 こうした 「日本のロックフォークアルバム・ベスト100」に堂々と弘田三枝子の「ヒットキットパレード」やらオックスのライブが入ったりするようになったら、その時こそ、異文化であるロックを真の自分らのもんにしたと云えるんじゃないか・・・でもないか。まあ。でもやっぱり、聴くものの固定観念を破壊し、こちらの戸惑いなどおかまいなしに強引に引きずり込まれ、聴いた後、今までいた筈の周りの世界が全く新しいものに違って見える・・・ちゅうのを忘れてしもたら、アカンのではないか。

 オレがイチャモン入れたがるのは、このランキング、「60〜70年代篇」と「60年代」入れてしもうているのが大失敗であろう。選ばれている殆どが70年代のアルバムであり、60年代末期のジャックスやフォークルのアルバムを入れたいがためにの「60年代」としか考えらんわけよ。

 40年前先端だったものが新しい「価値観」の洗礼を拒否し、時が経ち、今はすっかり頑強な保守に変わるというのは、よくあることで、まあ、結局は古い古い体質の政党であった「民主党」が政権取るわけである。

 まあ、こうしたイチャモン、「野暮」の骨頂ということはわかっているが、オレも「初老」であるから、しゃあない。

"レコード・コレクターズ 2010年 08月号" (ミュージックマガジン)

2010年7月27日火曜日

この暑さが昭和歌謡愛好者にもたらす、影響など 2010/07/27 23:10

 暑い。脳味噌が茹だって蒸発していくのをじんわり感じる。こうやって、人間、ボケていくのであろう。
 というわけか、最近、かなりアホになっており、聴く音楽もそうした影響をかなり受けているものと思う。


 まずは、ニッスイの大きな大きな焼きおにぎりのCM。多分おそらくホリプロのあの方の声と思うが、確証を持てない。もとより、オレは、和田アキ子のシャウトが苦手で、あの方のシャウトを聴くと、何故か、耳直しに朱里エイコとか麻生京子のシャウトってる(動詞にしてみました)曲を無性に聴きたくなるほどだ。ただ、このCMには参った。やきおにお、よりその次の「小腹が空いたら」の輪唱の方が素晴らしい。




 先日書いた、恵比寿マスカッツの「オイクラ・マンボ」、日曜日クルマ運転中リピートにして、飽きるほど聴いた。おっちゃんはね、やっぱ、小便臭い小娘の癖に野望だけは小沢一郎並のウソくさい「イイ曲」より、こっちの方が安心できる、ちゅうもんよ。 その「オイクラ・マンボ」とセットにしてリピートさせて聴いたのは、鹿野番先生の「 特急ポッポ 」という曲であった。






 ジャケットみれば、賢明な御貴兄御貴女諸氏には、もう、お察しのとおり、ジャケ買い、ですわ。

 でも、東宝レコードということであんまし期待せず、買ったまんまにしていたのであるが、聴いたら、小鹿番(敦)の「特急ポッポ」という景気のエエ、豪快なこの曲で一挙にハマった。さすがにYouTubeには無いし、今アホな状態なので、もっともらしく説明でけんが、個性派俳優である小鹿番氏(この曲では小鹿敦名義)のユーモラスでなおかつ伸びる声でノリノリ。

 怒濤のような重いビートの伴奏に乗ってまさに気分は超特急だぜ。

 それもそのはず、作曲はクレイジー・キャッツの名曲の数々を作曲した萩原哲晶。

 当時の各地の特急列車の名前と土地柄を盛り込んで、「特急特急特急特急ポッポポー」でノリを損なわずつなげた作詞は 坂口宗一郎という方。


 おそらく、この曲など一回聴いたら、強烈な印象があるから、ちょっと前スーパーの魚売り場行けば、「サカナサカナサカナをたべればー」が永久リピートされていたと同様、駅の特急線ホームとか鉄道マニアの集まる店とかで大音量で永久リピートさせたりすると、盛り上がると思う・・・けど、まあ何の意味もないけどね。


 (小鹿番氏を調べていたら、2004年に逝去なされていました。合掌。 http://ja.wikipedia.org/wiki/小鹿番

 

 

 

2010年7月22日木曜日

OECURA MAMBO

 ホトボリさめているだろうから、ちゃお、参院選について、考察するマンボー。
 だいたい、比例区、であるウー。昔は全国区といい、それはそれは、楽しい楽しい選挙であったまんぼ。小学校の頃、参院選となると、もう、新聞をなめまわすように見たものである。上は青島幸男石川慎太郎から、下はいわゆる、「泡沫候補」と云われる、たかだがん先生を始め、東郷けん先生とか、当時の、全国区はホンマ、多彩な人物が立候補しとったものである。立候補時の選挙公約見るのも楽しかった。みなさん、「泡沫」と云われておろうが、なんのその、志はデカく、日本一国に留まらず、でっかく世界を相手に、というのだから、時折、腹を抱えて笑えたものです。そして、紅顔の美少年であったオレは、選挙権とったら、赤尾敏先生に投票するんだ、と強く決心したりしたのまんぼ。でも、選挙権行ける年になったら、コロッと忘れてしもたりした。
 今の比例区はホンマ味気ない。
 
さて、久々に歌謡曲の話題。
 先週買い込んだレゲエのCDぶっ続けに聴いたので、 ちゃお、耳と心のストレッチ効果で、うーっ、歌謡曲聴くと新鮮まんぼ。

 ぬなぁにが、 「トイレの神様」じゃい!あざとい曲つくりやがって、泣いてもたやないか。ただ、曲そのもので泣いたのではない、歌詞で泣いてもただけである。弘田三枝子のヴァケーション、心の準備せず聴くと、泣いてしまうことがあるのは、心地良すぎるからであるが、歌詞で泣かそうというのは、やっぱ、オレとしては、邪道と思う。なんぼ、年取って涙もろくなっているからと云うて、こういう泣き方させられた腹いせに今頃ながら、恵比寿マスカッツの新曲「OECURA MAMBO」のマキシシングル買ってしまう。

 同じヤツが3つ出ているのだが、さすがに、三枚も買うんは、おじさん、シンドイんで、大好きな小川あさ美が写っているジャケのヤツにした。

 まあ、基本的に大量の若いねえちゃんたちが唄うというのは、エエもんである。しかも、大人数の声がマンボのリズムに乗り、あちこちに飛びまくり一緒になったり離れたり、ところどころ、ソロのパートが入り、めくるめく世界が広がる。
 一度聴いたら耳にこびりつき、会話途中に、うーっ、入れてリズム取るようになり、二度聴けば、ちゃお、を接頭語にせずにいられなくなり、あとは、まんぼまんぼ、なんぼーなんぼー、けっこー、けっこー状態になる。

 エグゼな秋元康のAKB48や島田紳助とその仲間たちに唯一対抗できるのは、今や、うーうーっ。人数から云うて恵比寿マスカッツしかないわけで、うーっ、で、まあ、ファンの青少年方は、AKB48に対抗して、各種最低100枚は買って、悲願の紅白歌合戦出場に一役買って頂きたいまんぼ。


 

"OECURA MAMBO/私マンボー【type A】" (恵比寿マスカッツ)


"OECURA MAMBO/私マンボー【type B】" (恵比寿マスカッツ)


"OECURA MAMBO/私マンボー【type C】" (恵比寿マスカッツ)

作詞・Maccoi、作曲・Jam&Lice
OECURA MAMBO
私マンボー
otsukare mambo(type A・teamマver)
四期生
ohisashi mambo(type B・teamンver)
安藤あいか、桜木凛、希崎ジェシカ、かすみ果穂
osagari manbo(type C・teamボver)
西野翔、初音みのり、小川あさ美、かすみりさ

[From OECURA MAMBO/私マンボー - Wikipedia]





 とは云うモノの、最近はもう「ちょいとマスカット」YouTubeで放送分が観れないので、ようわからんようになっているが、日本の「芸能人」としては王道を突き進む恵比寿マスカッツはガンバって「トイレの神様」に泣いてしまう今の音楽状況を変えて欲しいものである。
 トイレ掃除して寝ます。

2010年7月21日水曜日

一勝

 歯医者ようやく終了。最後に残った親知らず、抜かずにこれから何年か使うことができ、トクした気分である。ま、これで、焼肉、安いホルモン系が喰えるようになって、嬉しい。安い肉食うと、スジが歯に挟まって激痛がしていたのである。

 東京ヤクルトスワローズ、タイトルを「5連敗」にしようと、思ったが、最終回、奇跡的に抑えてくれた。まだ、まだ、若いチームなんだな、東京ヤクルトスワローズ。ようやく、讀売に勝つという「心の野球」を、在西宮球団はソデにして、首位奪還しよらへん、昨日、あんまりにもエゲツない勝ち方を相手チームにしたもんだから、今日は「ココロの野球」ちゅうことか。

 ゲゲゲの女房、はフツーにオモロイ。最近のNHKの連ドラ、やたら、若い女の子の「自分探し」をテーマにするもんだから、ウジウジした性格の主人公を、ケッタイな「前向き志向」で無理やりごまかそうとしている珍妙なストーリー展開が多かったんで、途中でややこしくなって、困ったものだ。
 今度のは、貧乏でも結婚しようが取引先が倒産しようが原稿料踏み倒されようが何が起きようが。マンガは朝から晩まで書き続ける、というシンプルさが嬉しい。まあ、戦争中、何度も死にかけておられるから、だろうが。
  松下奈緒の困ったような心配そうな表情も、エエ。

 あと、まあ、古いマンガファンにとっては、アレはだれ、これは誰、というのを類推するのも楽しい。大阪弁のど根性のヤツはまあ、池上遼一であるが、墓場でスカウトされたヤツは「つげ義春」だったりして。「墓場の鬼太郎」が「ゲゲゲの鬼太郎」となる歴史的瞬間も間近。

2010年7月19日月曜日

夢野久作の「犬神博士」

 

"犬神博士 (角川文庫)" (夢野 久作)

 ボロ負けの3連敗。9連敗時のチマチマした負け方じゃないので、まあ、良しとせなあかん。

 昨日、負けた後、夢野久作の「犬神博士」、何十年ぶり(オレもこういう時系列を語ることができるのであーる)に、読む。まさに、愉快・痛快、奇々怪々。スカッとする。

 まさに、主人公の犬神博士の幼少時代のチイちゃんと一体化して、心の中で、はしゃぎまわって、読んだ。読んだあと、スポーツをした後に感じるのに似た爽快感にひたる。本を読んだ後の感じではない。未完なのであるが、この読後の爽快さは、すばらしい。角川文庫の場合、解説先読んだら、ぜったいオモロイ小説とか思えないので、最初からは読まない方がエエ。のっけから犬神博士のこてこての九州弁による名調子を楽しむうちにドッとひきこまれていく。
 「ドグラ・マグラ」とは真逆の世界と云えるかも知れん。
 7才あたりの女装のチイちゃんが当時のオトナの世界、それも博打打ちやら芸者さんやヤクザや知事や右翼の大物たちを持ち前の深い観察力と小さなからだで、引っかき回すわけだから、ツマランわけはない。

 最初読んだ時は、レゲエも聴いていなかったし、今のように歌謡曲の知識なんぞ殆どなかったから、読み飛ばしていた部分、今回、読み返してみて、明治初期頃の、「芸能人」というものがいかなる存在だったかというのを再認識できた。この前、「日本の下層社会」ちゅうのを読んでただけに、当時の「芸能人」の生活ぶりがわかって、興味深かった。女親が三味線、男親が鼓とヴォーカル(といってもこの夫婦はチイのホンマの両親ではない)、でチイちゃんは女装したダンサーちゅうわけだ。天才的な踊りのチイちゃんとかなりの名手である男親の間には、いわば音楽的な共感があるのであるが、このあたりの描写の巧さは、さすがに夢野久作ちゅうもんや。

 ということで、今回読んでいて、一番、ノリノリになったのは、知事をはじめとする福岡の名士たちが一同勢揃いした座敷での、酔っ払った7歳児のチイちゃんが、ノリノリで踊りまくり、ほぼ全員がそのノリに巻きこまれ、やがて、お座敷のみんなが音楽的な狂気のまま、踊りまくっていくとこであった。ただ悔しいのは、「かっぽれ」あたりはオレも知っているのだが、この小説でほぼテーマミュージックと云って良い「アネサンマチマチ」がどんな曲かわからんのが、悔しかった。歯がゆかった。

何故かと言うとこの「アネサンマチマチ」は巡査が絶対に来ない村でしか遣らない一曲であった。つまりこのアネサンマチマチの一曲までは頗る平凡な振り付けに過ぎないので、普通の女の身ぶりで文句の通りのアテ振りをして、おしまいに蚊を追いながら、お尻をピシャリとたたく処で成る程とうなずかせるというシンキ臭い段取りになっていたのであるが、しかし是はその次に来る「アナタを待ち待ち蚊帳の外」の一曲のエロ気分を最高潮に引っ立てる前提としてのシンキ臭さに外ならなかったのだ。だから、お次の「アナタ待ち待ち」の文句に入ったら最後、ドウニモこうにも胡麻化しの絶対に利かない言語道断のアテ振りを次から次に遣らねばならない。そうしてそのドン詰めの「サチャエエ。コチャエエ」の処でドット笑わせて興業を終る趣向になっているので大方男親の手製の名振付だろうと思うが、タッタこの一句だけの要心のために吾輩が、いつも俥屋の穿くような小さな猿股を穿かされているのを見てもその内容を推して知るべしであろう。恐らく吾輩が好かない踊りの中でも、これ位不愉快を感ずる一曲はなかったのである。
 しかし吾輩が如何に芸術的良心を高潮させてみた処が、一円銀貨の権威ばかりはドウする事も出来なかった。今更に最初の約束が違うと言っても追付く沙汰ではなくなっていたので、泣く泣く男親の歌に合わせて「アネサンマチマチ」を踊ってしまって、ビクビクもので茣蓙の上にペッタリと横坐りしながら「アナタを待ち待ち」に取りかかっていると、まだ蚊に喰われないうちに、果せる哉、群集のうしろで、
「コラッ」
 という厳
いか
めしい声が聞こえた。同時にガチャガチャと言うサアベルの音が聞こえたので、吾輩はすぐに踊りを止めて立ち上った。群集と一緒に声のする方向を振り返った。

[From 夢野久作 犬神博士]
 な、な、こうまで書かれたら、「アネサンマチマチ」聴いてみたくなるちゅうもんや、で。イヤ、踊りひっくるめて観てみたい。

2010年7月16日金曜日

6連勝

 ATOK2010、ダウンロード購入。ATOK2008から。
 今使っているのだが、コンナ長い文章でも一発で変換してくれるというわけナノ稼働なのか、しかし、東京ヤクルトスワローズ、名、名、ナント6連勝(変換 こんな=>コンナ、なのかどうなのか=>ナノ稼働 な、な、なんと=>名、名、ナント)!まあ、こんなもんか・・・。
  しかしのう、阪神タイガースから来た藤本、何や年アレ、初回2回だけで3つもエラーしやがって、何か聴く話によると、試合終わったら、金本と飯喰いに行くちゅうやないか、大相撲ですらあーゆー風になっとるんだから、ちょっとは考えや(何や年アレ=>なんやねんアレ)ワザと関西弁で書いてみたらこういう案配・・・今度のATOK2010,まあ、ええのではないか。
  ちゅうことで。今日はこのくらいで。

5連勝

 ボケとる。昨日書いたヤツ、4連勝、とかになって、引用したニュースも一昨日のものだった。
 まあ、こんだけ、勝って勝って勝ちまくると、どれがどれやら、わからんようになってもて。
 東京ヤクルトスワローズ、昨日で5連勝。
 なんか、間違えてた。

5月26日に最大11・5ゲーム差あった3位中日と5・5ゲーム差に接近した。「(ゲーム差は)今いうことではない。その場を一生懸命やるだけ」と口元を引き締めた新指揮官。この勢いなら…。熱いのはGT首位攻防戦だけではない。ツバメが必死に竜を追いかける。

[From Yahoo!スポーツ - プロ野球 - ニュース]
 口元を引き締めて、やっていきたい。

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