2008年9月16日火曜日

山城新伍の「おこりんぼ、さびしんぼ」

 今日は月がきれいに見えた。十六夜か十七夜とかだろうか。連休中は野球など観ず、読書してた。いやぁ、スワローズが弱いと、カシコになりますなぁ。最近は吉田豪という人の影響で、タレント本よく読んでいるのであるが、やっぱ、オモロイもんはオモロイ。

 山城新伍の「おこりんぼ、さびしんぼ」、若山富三郎・勝新太郎兄弟とのつきあいでのエピソードがどんどん連ねてあるのだが、傑作である。
 山城新伍は知ってる人は知っとるが、映画の人である。特に東映時代、若山富三郎の子分だっただけあって、若山富三郎のエピソードのどれもが抱腹絶倒、月並みな単語なので使いたくないのだが実際、くすぐり、笑い、爆笑・・と来て、まあ、ここで終わるところが、ここから、かさにかかってきて、爆笑の二乗三乗、文字通り「抱腹絶倒」してしもて、苦しくなってしまった(キーワードは京都帝大)。勝新のエピソードも、若山富三郎とのエピソードが無ければ、それなりに笑えたと思うが、勝新の場合、同じようなバカやっても、演じている部分があって、そこんとこが・・・。

 おもろうて、しかもやがて哀しき、という感じで、この兄弟はもちろん、彼らの活躍の場である映画に関しては並々ならぬ思いれのある山城新伍、はひはひはひのキャラを越えて、最後は泣かす。


 林真理子の小説「RURIKO」と同じ感想になるが、やっぱ、ウチの国から独立した産業としての「映画」が失われてしまったことが残念でならない。
 十数年後あるいは数十年後、老いたキムタクを始めとするジャニーズの連中がまだ、スタアやっているのだろうか?映画の役作りに熱中しすぎて、狂気の淵ぎりぎりに立つ「凄味」みたいなもん出そうとするだろうか。


"おこりんぼさびしんぼ (廣済堂文庫 ヤ 8-1)" (山城 新伍)

2008年9月12日金曜日

平穏な夕べ

 平穏な一日でした。なにがあろうとも、平穏です、平穏なのです。
 平穏な気持ちの中、セ・リーグにはCSというのは、要らないと何故か思いました。こういう中途半端なものがあるから、アカンのです。
 ちゅうことで、事故米転売事件や小泉首相が小池百合子を応援しだしたとかいろいろ、考察を加えたたいところですが、平穏な気持ちなので、今から、勝新の下の本(復刊なりました!)を読んで、もう平穏に寝ることにします。

 

"俺、勝新太郎 (廣済堂文庫 カ 10-1)" (勝新太郎)

"パーフェクト" (アウトビジョン/MUTEKI)

2008年9月11日木曜日

圧巻参観

七年後の911、今日もう一つの惨劇を甲子園で生んだ。

【戦評】
 阪神が3試合連続のサヨナラ勝ち。2-4の九回、林昌勇をとらえた。代打桧山が二塁打、葛城が三塁打で1点。さらに矢野の二塁打で同点。一死後、安打と敬遠で満塁とし、一回に2ランを放っている今岡が押し出し四球を選んだ。

[From プロ野球 - 野球 - SANSPO.COM]

験直しにここのブログ名称、「純喫茶来夢来人」を圧巻参観に変更する。レイアウトもついでに。前のちっこい字で読みにくかったもんな。

2008年9月9日火曜日

ぼやきたい気分

 あーしんど(贔屓の野球チームが相性が良くしかも最近あまり調子良くないチームにサヨナラホームラン打たれ相手を調子づかせて負けた時などの気分)。
 
 ぼやきたい気分であーる。

  この前、iPodにカルトGSボックス丸ごと放り込んでクルマで聴いていたら、爽快であった。意味のない歌詞に勢いだけ載せてパワーを全開させ歌い演奏しまくる・・・これでいいのだ。すかぁっと、する。


 だいたい、最近の唄ちゅうのは、理屈っぽい、しかも、やたら前向き志向礼賛。だいたい、俺の経験では若いときちゅうのはなぁ、どっちが前か後ろか、右か左か、上か下か、そもそも、そこんとこが、わからんことが一番の問題やった。まあ、最近の若いヤツは、そこいらあたり、かしこ、で、どっちが前かわかっているんだろう。

 ともかく、今の連中は少なくとも、どっちが「前」か、わかっているらしいのだが・・それよりもなによりも、「前向き」とか「ポジティブ」な状態ってホンマにいい状態なのだろうか、とオレは迷っている。だいたい、オレはアホなので今もってよくわからんのよ。


 と、おもっていたら・・・こんなニュースが。

歌手森山直太朗(32)がNHK「MUSIC JAPAN」(11日深夜0時10分放送)で、一部コンビニエンスストアの店内放送の禁止など、賛否両論の論争が起こっている新曲「生きてることが辛いなら」を約4分半フルコーラスする。民放では、編成上の理由から3分程度の披露だが「今回は作品として、すべての歌詞をきちんと聞いてもらいたい」というNHK側の意向から、異例の、初フルコーラスが決まった。
 フルコーラスが放送される直前には、歌詞の意味や騒動についての思いなどを語った森山のインタビューが約3分間流れる。同番組では異例の構成。不特定多数が出入りするコンビニでは歌詞の一部だけを耳にする可能性があり、一部のチェーンが店内放送を禁止にしたことを重く受け止めたようだ。
 「メッセージは詞の全体に込められています。全体を聞いてほしい」とコメントしてきた森山だが、同番組でコンビニの措置について聞かれ「すごくいい判断なんじゃないかとは思いました。誰かをむげに傷付けてしまうっていう、それだけはやっぱ嫌だ。100人聞いて99人がいいと言ってくれても、1人がネガティブな受け取り方をしてしまうのは、望んでいない」と話したという。

[From 直太朗が“放送禁止曲”NHKで全部歌う | エキサイトニュース]

 ・・・情けなくて涙が出たよ。
 「100人聞いて99人がいいと言ってくれても、1人がネガティブな受け取り方をしてしまうのは、望んでいない」・・・絶句である。
 それは作り手、唄い手側の人間が言うたら、絶対、アカンことやないか?「100人聞いて100人ばらばら」じゃないのか。

  感じるのは聴くそれぞれのヤツの自由、それをコントロールしようとしていることがどんな怖ろしいことか。なんぼ自分で作って唄った音楽でも、誰かに聴かせた瞬間、聴いたヤツのもんになるのだ。そっから先はそいつの自由、ちゅうのは、基本的な了解事項じゃなかったか? うちの国、いろいろあるけど、「人民共和国」やないんであーる。
 逆を云えば、ポジティブな唄を作って唄えば、聴いた側もポジティブになる、と信じているわけで、唄いたかったら、その唄で自殺するヤツが出ようが何しようが、唄うヤツの自由、ちゅうのは、基本的な了解事項じゃなかったか? うちの国、いろいろあるけど、「人民共和国」やないんであーる。

 まあ、能書き付きでやるらしい。今の音楽は脳味噌で聴くもんらしい。まあ、また時代が変われば、体と心で聴く音楽が流行るから、それまで、待っとこぅっと。

 
 ジャックス、後追いでも、きちんと聴けたのは、 ひょっとしたら、とてもオレの人生でかなり得した部分なのかもしれん。

2008年9月5日金曜日

自民総裁選、5候補乱立の構図に 石破氏も出馬表明 | エキサイトニュース

なんかすごいことになっているけど・・。また、麻生落ちたりするんだろうか。

自民党総裁選は5日、新たに石破茂前防衛相が立候補の意向を表明、既に出馬を固めている麻生太郎幹事長、与謝野馨経済財政担当相、石原伸晃元政調会長、小池百合子元防衛相と合わせ5候補で争う乱戦の構図となった。このほかにも棚橋泰文元科学技術担当相と山本一太外務副大臣(辞任)が出馬の意欲を表明しているが、現時点で20人の推薦人を確保できる見通しは立っていない。

[From 自民総裁選、5候補乱立の構図に 石破氏も出馬表明 | エキサイトニュース]

まさに、「猫も杓子も」とはこのこと。まあ、オモロいこってすわ。それにしても、民主党も同時期に代表選やるけど、信任投票。ホンマ民主党、アホやなあ。やっぱ、対抗出して、カタチだけでも目を離せない状況にしとくべきだった。だいたい、鳩山幹事長、このところ、何かとコメントするのだが、目が死んで棒読み。ちょっと暗すぎやしないか。

すんましぇーん

あーあ。今日ぐらいは、と思ったのだが。
阪神ファンの方々に、讀賣とつるんどる、と云われてもしゃあないところは確かにある。↓

担当者は「ヤクルト球団との共同企画で、初めてビジター球場でこのサービスを行いました。チームも調子が上がっているし、反響はいいです」と声を弾ませた

[From 【メガ速】虎が見えた!G完全射程の3・5差 (3/3ページ) - 野球 - SANSPO.COM]
まあ、

首位阪神を猛追する巨人だが、熱いのはグラウンドだけではない。この日は三塁側の入場口前に巨人のファンサービスが展開された。敵地だが、普段は東京ドームで行われるポイントプログラムサービス『G-Po(ジーポ)』の受付所が設置。巨人グッズなどのプレゼントと引き換え可能な来場ポイントを集めようと約800人のG党が登録した。

 なにが、G-Poじゃ、こういうことしとるから・・・うーん。

2008年9月4日木曜日

燕、4戦連続2けたヒット量産! (2/2ページ) - 野球 - SANSPO.COM

 勝つべきして勝ったわけじゃないし、勝つべきして勝てるチームやないのは重々承知しとる。でも、たまには「神がかり」ちゅうのがないと、なあ。

まさに神がかり。五回、2四球を挟んで4連打で6者連続得点を記録した。これで8月31日の横浜戦から五回は、3試合連続で6得点。

[From 燕、4戦連続2けたヒット量産! (2/2ページ) - 野球 - SANSPO.COM]

 むひひひ。また負けて、「うめいとる」↓。
 5ゲーム差もあって、「うめいとる」けど、今の時期で5ゲームもあいているんだから、まあ、大勢に影響はないだろう、けど、まあ、横浜もやるやん、こちらも、一種の「神がかり」やろな。こいで、横浜が讀賣に負けたりしたら、阪神ファンの怒りはスワローズからベイへ行くことであろう、むひひひ。

最下位横浜にボカスカ、殴られ放題…。おまけに宿敵三浦に完封負け。開口一番、岡田監督がうめいた。
 「きょうなんか、もう完敗やんか」

[From 岡田虎、エライ5差んや!V目前急ブレーキ (2/3ページ) - 野球 - SANSPO.COM]

 しかし、まあ、オレ、今シーズン、ひしひしと性格が悪くなったんを感じる、秋の夜。

2008年9月2日火曜日

<首相退陣表明>突然の緊急会見 後継は麻生氏軸に調整 | エキサイトニュース

 親中派、オリンピックまでの命かな・・・福田首相が辞めよったがな。賢い選択である。サミットやったし、北京オリンピックにも行けたし、毒餃子事件も誤魔化せたし、これ以上続けてもボコられるだけ、うーん、渋いねぇ。どんどんどんどん、首相ちゅうポジションが中学校の学級委員レベルになってきとるな。

 こいで、また麻生がなるなるなる、と思わせといて、また、なあなあで何故か町村あたりがなって国民をえらくがっかりさせたりするのも一興。小池百合子だって?
  多分、やがては小沢が首相になるかもしれんが、最初のうちは目新しさで保つかも知れんが、そのうちに、民主党がやったことを自民党が変わってやるようになって、ちまちましたどーだってええことをあたかもスゴい問題のように大騒ぎして、一年もつかどうかだろう。
 いっそのこと、首相一年任期制とかしたら、ええかもしれん。ややこしくなくて。

 ウチの国でナショナリストちゅうたら何故か親米派のことを云い、リベラルちゅうたら何故か親中派のことで、不思議なことに、政党やらたくさんあるけど、おおまかにその二つしかない。どっちがなっても、国としてエラい損してた、ちゅうわけだ。

<首相退陣表明>突然の緊急会見 後継は麻生氏軸に調整
 福田康夫首相は1日午後9時半から、首相官邸で緊急に記者会見し、「新しい布陣の下、政策実現を図るためにきょう辞任を決意した」と述べ、首相を辞任する考えを正式に表明した。求心力低下の中、臨時国会を乗り切るのは困難と判断し、自らの退陣によって事態の打開を図ったものだ。昨年9月12日に安倍晋三首相(当時)が突然、辞任表明したのに続き、福田首相もわずか1年あまりで政権を投げ出す異常事態になった。

[From <首相退陣表明>突然の緊急会見 後継は麻生氏軸に調整 | エキサイトニュース]

時事問題、触れないようにしてたが、つい・・。

2008年8月28日木曜日

RURIKO" (林 真理子)読む


 RURIKO、読む。


"RURIKO" (林 真理子)

 浅丘ルリ子(浅丘ルリ子 - Wikipedia)が主人公の小説である。

 「小説」とある以上、「ノンフィクション」じゃないわけだが、まあ、事実にかなり基づいていると考えられる。林真理子、苦手な作家・・・ちゅうより、男が読むことを拒否している部分があったりするので他の本は読んだことはない。それでも、この本は、一気に読んだ。

 のっけから、舞台は戦前、満州国の描写からはじまり、やがては、あの満映の甘粕正彦が登場し、4歳のルリ子を見た瞬間、父親に「女優にしなさい」と託宣するかのように言い放つのである。正直、林真理子、文章が大嫌いなのだが、このあたり、ツカミの力はスゴい。甘粕正彦・・・アナーキスト大杉栄を虐殺し、やがては満州国という国をでっちあげてしまう人物で、オレなんかは、ある種の想像力をひどくかき立てられる人物で、かの矢作俊彦氏がアマ★カス!なる小説を・・・まあ、どうでもええか。

  浅丘ルリ子、やがて、終戦のドサクサが終わりあれやこれやで、15歳になって3000人の中からオーディションで、当時、再開したばかりの日活に入って、以降、子役から娘役へ、そして大人の女優になっていくわけである。これからは、びっくりするようなスタアたちとの恋愛が明らかにされるが、まあ、こういうところ、林真理子の林真理子、みたいなもんで、読んでいただくしかない。 オレは、「憎いあンちきしょう」(アマゾンへのリンク "憎いあンちくしょう" (蔵原惟繕))、猛烈に観返したくなった。そう、あの映画、かなりホンマモードだったのであーる。 


 以降、石坂浩二との結婚やら、昭和末期の石原裕次郎や美空ひばりの死を経て石坂浩二と離婚やらの現在に至るわけだが、何度となく美空ひばりとルリ子の電話での会話が挿入され、それが、ひばりのその時折の状況や、二人の別のタイプの「スタア」のタイプの違いを際立たせており、涙なくしては読めない部分もある。オレの美空ひばり観が変わった・・・つまり、美空ひばりがほんのちょっと好きになりかけている・・ほどである。いや、小林旭観も石原裕次郎観も変わってる・・・・・これぞ、おそらく林真理子の作家としての力であろう。


 そやけど、まあ、不満を言えば、映画がアカンようになり日活をやめて以降も、テレビ、テレビで主演ができないようになると、演劇で成功、と時代や自分のライフサイクルの変化に見事に順応できたのが、なんでか、もうちょっと、深く・・・そしたら単行本一冊で終わらないか。

 あと、この本を読んで、浅丘ルリ子像を確立させて、変に偶像化して神棚に納めて、柏手を打つような存在にするのは良くないと思う(注 そういうノリで書かれている)。
 そうやって、昔の日活アクション見たら失望するのがオチである(芦川いづみの方がずっとカワイい時があった)。


 ちゅうことで、本の感想はここで終わるが、浅丘ルリ子のこと、もうちょっと書きたいんで。
 オレとしては、ようやっとチャンスを掴んだ小林旭を何度も流れさすらわせは何度も迎え、次の手が打てなかった太りかけの石原裕次郎に再び光を放たたせ、寡黙な渡哲也を饒舌に軽薄にし、そして、あの寅さんにプロポーズさせた(註 全部映画の話である)浅丘ルリ子。そっちのノリで70年代以降も乗り切って欲しかった。彼女の相手役を務めることで、多分、男のスタアが何人も生まれただろう。 
 
  かえすがえすも、60年代、ウチの国から「映画」という一つの産業が消滅してしまったことが悔やまれる。 
 


"日活アクションの華麗な世界―1954-1971" (渡辺 武信)

2008年8月26日火曜日

唇悪し初秋の夕暮れ

 めっきり涼しくなった。昔なら、秋の訪れにガラにもなくセンチになったりしたものだが、今はじぇーんじぇん。ぐっすり寝れるし、第一、毎日、熱中症一歩手前の症状に苦しまなくてもすむ。食欲も旺盛になってきて、なんか、このくらいの気温だと、寿司とか刺身とか、生魚系を思い切り喰いたい気分である。

 阿部慎之助、ほんの数日前のビビりまくってたのと同一の人間かと思うぐらい、みちがえる活躍。いったい、オリンピックの野球はいったいなんだったのだろう?

 まあ、 他人の悪口は蜜の味、ネットで星野監督の悪口を探したり、テレビで江本なんかがボロクソ云うていたのを聴いて、むひひひ、と嗤っておったのだが、今、いや、このところの、いや、今季全般の東京ヤクルトスワローズの体たらくをみると、星野監督でもまだマシに思えるから不思議だ。今日も阪神の若手部に負ける(失礼と思うが、スワローズが讀賣に連敗し続けて某在西宮球団系の方々にボロクソ云われ書かれているのをみるにつけ、口がすっかり悪くなりました)。

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