2018年11月14日水曜日

ディスるくらいなら、パクれ

 例の30年落ちのJBL4401のスピーカーエッジ交換したものの、左スピーカーにちょっと問題が出てきた。ジャマイカ音楽のオレが一番おいしいと思ってる「ど低音」。音量上げていくと、左ウーファーにちびっとノイズが入る。びびり音なのかどうなのか。ほんま、こういうの、つきつめていくと、オーディオの深い深い沼にハマるのわかっているが・・Buck Wild Inna Dance Hall、大音量で聴きたいやんか、やぱ・・・・と、また、誰もわからない領域を延々と書き連ねそうなので、やんぴする。

 週初め、百田尚樹「日本国紀」  室町幕府全将軍・管領列伝
」読んでいるので、母親に取られた。くそ。
 
 Twitter上では、例によって例の如し、百田尚樹氏の本が売れることがなぜか非常に不愉快な方々によって、例によって例の如し、本が手に入る前から、ボロクソ貶していたが、まあ、朝日新聞の書評欄で褒められることを目指している方々にとっては、百田尚樹氏の「何か」が刺激するのであろう。いい気味。

 で、イデオロギーに囚われてる方々はもう、しょうがないんで、どーだっていいが、オレが「ちょっと・・・。」読点付きで思ったのは、歴史学者、それも、今オレがはまっている室町時代のあれやこれやを書いた方々がそれに混じっていたことである。
 オレは、嘆息をひゅーいひゅっと、漏らした。「ディスるくらいなら、パクれ」。
 正直書く、この前、褒めた「応仁の乱」「観応の擾乱」を含めた室町研究本。

 ・ 読みにくい
 ・ わかりにくい
 ・ 読むのに馬鹿みたいに時間がかかる

 もちろん、今の研究の最前線を手軽に読めるようになっているし、オレのように、南朝びいき、それも後南朝寄りの人間にとっては、もう魂が震えるほどの興奮をもたらしたのは事実である。

   ・ つまり、文章が下手すぎる
 ・ わかりやすく書こうという意図が弱いか、わかりやすく書くテクニックがまだまだ未熟
 ・ 図による説明が下手、少ない・・必要な系図を一発載せたらエエところ、なんと文章で長々と説明している箇所があったりする(例えば、「室町幕府全将軍・管領列伝」p.134~6)。拷問。細川頼之んとこ。

 あと、前も書いたけど、「乱」の規模がわからん、人名地名だけでもいいから、最初に一回ふりがなふってあと省略じゃなく、毎回「ふりがな」をふって欲しい、「足利義教」はあの程度の認識でエエのか?・・とかなると、ちょっと違ってくるが。
 
  研究成果に酔い、あの程度の文章で満足してほしくないのである。知的刺激に溢れた内容なので、そっちに集中したいのだ。人名地名の読みとかで、ページさかのぼりたくないのである。


 コアな歴史ヲタク層受けばかり狙って、少数のヲタクや同業者の称賛に甘えてる。それに気が付かず、予約殺到している百田尚樹氏の著作を読む前からディスるのは、より多くの人に読んでもらおうという野望を失っている証拠ではないか。地下アイドルさんたちは、みんな、自分たちがどうやったら良くなるか、みんなを楽しませるにはどうやればいいのか、に必死で、売れてるアイドルの方の悪口とか甘ったれたことはしない。

 むしろ、百田尚樹の本を「ディスるくらいなら、パクれ」と。もちろん、万引きするのではない、「わかりやすく説明するにはどうすれば、効果的か」等、テクニックである。一冊の本を創るためのテクニックである。1回読んだだけで、す~っと理解できる「文章」である。大学に出す論文レベルの文章、お金を払って読まされる身にもなって欲しい。
 この前ここで紹介した本、全部読んで、つくづく、思う。「史実」で今の研究の最先端かもしれん。めちゃくちゃオモロい。けど、文章・構成下手すぎるわ。

 なぜ、多くの人が百田尚樹の本、何を期待し購入しているのか、歴史研究者歴史学者はそっちの方を、まず、考えてほしい。あ、これも、Amazon1位じゃん、ただ「カテゴリー」が鎌倉時代・・・。

 正直、今、室町研究本読みまくって、「史実」の連続で心カサカサ状態、これで、百田尚樹読んだら、沁みるやろなあ・・。 Ah こんな気持. Ah うまく言えたことがないあいあい。
 
  室町幕府全将軍・管領列伝

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