2013年5月1日水曜日

平成25年5月1日(水)

豊田有恒 モンゴルの残光



 スワローズ、DeNaに連敗。しかも、連夜・・いやデーゲームなので連日、3点以上の差をひっくり返されての逆転負け。うーーーーーーーーん。  

 今日から5月ちゅうのに、めちゃくちゃ寒い。地球温暖化、どないなっとんねん? 話と違うやんけ。  


 2時間ドラマ、最近、暇なとき、観たりする。

  ちょっとしたトラブルがあって、もみ合っているうちに、片一方が倒れ、倒れた際に、どっかのカドに頭ぶつけてそのまま、血流して死ぬ、動転したもう片一方はそのまま逃げるが、悪いことに一部始終を見られていた。見ていたヤツはもちろん小狡く、当然、脅迫、当然、脅迫されるんイヤやから殺す、また、万が悪いことに、その場面もまた、悪い奴に見られていた、脅迫され、そして殺す・・・この繰り返しで100万人ぐらい殺し希代の殺人鬼になるのならまだしも、途中、探偵役の主人公に見破られて、しかも、最初に殺したヤツは本当はエエ人やったことが判明し、犯人は泣きながら崩れ落ちての愁嘆場、おしまい、だいたいの2時間ドラマ、このパターンである。

 オレは思うに、最初のもみあいで片一方が頭打って血流した時点で、警察と救急車呼んでたら、そいでしまいやないか、と。まあ、それはそいでいいのだが、犯人はたいてい、ホンマは善人なのに、いつのまにか連続殺人鬼になってしまうところが、気に喰わん。やっぱ、せっかく連続殺人やるなら、悪人であって欲しいわけである。

  ちゅうことで、モンゴル帝国の興亡、上下読んでしまう。

  この前読んだヤツは「元朝秘史」の解説本なので、チンギス・ハーン止まりだったのだが、今度は、フレグ・ウルスの末期に編まれた「集史」を元に、モンゴル帝国そのものの始まりから終わりまでを網羅するというスゴい本である。

 モンゴル名とか地名に苦労したが、メチャクチャおもしろかった。


  また、あくまでも、モンゴルというかユーラシア大陸のど真ん中から書こうとしているので、今までの、中華史観、西欧史観とは視点が異なり、かなり、ぱぁああああっと目が開けた感じがする。

 チンギス・ハーンの血統内とはいえ、大カァンを選ぶのは、クリルタイという部族会議(遊牧民族なんで、のんびり長子相続何とかやってたら、部族毎滅んでしまう)ちゅうのは半民主主義じゃないかと思ったり。あと、いいタイミングでよく大カァン、死ぬのね、とか。

  オレの場合、中学の頃読んだ豊田有恒のタイムスリップSFとしてもパラレルワールドSFとしても超一級の「モンゴルの残光」の影響がかなりあり、当時からモンゴル帝国の歴史、いっぺん、読んでみたいなあ、と思っていたのだが、爾来数十年、ようやっと、それが達成できた思いである・・・と、エラそうに云うているが、今、この本からテスト問題出してもらったとしても、100点満点で5点ぐらいしか取れない自信もまた、ある。

  フビライの大カァンになるところとか、手に汗握るし、フレグがずんずん西に行くとこは、爽快であり、ついに七代ハイシャンが出てきた時は拍手した(「モンゴルの残光」でのキーパーソンの一人だ)し、愛育黎抜刀達、いやこの本では、アユルバルワダはマザコンのあかんたれでしかも・・・でがっかりした。

 しかし、まだ20代であった豊田有恒がこの二人を押さえたのは、慧眼というか、スゴいとあらためて思った。もみあっているうちに、頭ぶつけて死んじゃうでいくつも話作ってしまう2時間ドラマもスゴいが。

 末期、中華原理主義の明に大元ウルスは追いやられるのであるが、まあ、まだ元が続いていたら、すくなくとも、隣の島国の閣僚が神社行ったぐらいで口を極めて罵るとか、小島横取りするとか、はないだろ・・・・あかんあかん、元寇は困る困りますよ。

  
 Wikipediaの「モンゴル帝国」


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