2008年8月4日月曜日

7点

 かねがね、野球ちゅうもんは、幼年から青年期にかけて、体力と精神力の育成のためのもんであり、大の大人が夢中になったりするもんじゃないと思てた。あんなもんに夢中になるような輩は、どこか、精神的に大人になりきれていない。ぶっちゃけ、どこか、欠陥があるに決まっている。たかだが贔屓のチームが優勝した程度のことで、暴動に近い騒動になり、しまいめには、レミングの大群よろしく一斉に道頓堀川に飛び込んだりするのを思い出していただければ、納得がいくのではないだろうか。

 その昔、「ピーターパンコンプレックス」というのが流行したが、あれの条件にプロ野球好きな連中は全部あてはまっとる。オレは生まれてこのかた、ずっと精神の鍛錬に励み、成長してきたから、実は、プロ野球にはさほど興味がないのであーる。今まで、大人になりきれない連中と話をあわせるために、ここで、あたかも、東京ヤクルトスワローズファンであるかのようにふるまってきた。わははは。オレのような熟成された人間が、まさか、あんなもんに夢中になるわけないではないか! 騙していたわけでない。方便として、まあ、いわば、つきあいの潤滑油がわりなのである。ただ、勝った負けたで、ムカついたり、腹が立ったり、情けなく思ったりしたことがないのであーる。だから、そうしたフリをするのが今まで苦痛ですらあった。


 だから、今夜は全然腹も立っていない。いや、むしろ、信長の怒りに触れ寺事焼き殺される時、快川和尚が放ったとされる「心頭滅却すれば火も亦涼し」の言葉をこの年になり、初めて、理解した・・・いや、理解するための入り口にようやく立てたような気がする。あと、「油断大敵」「一寸先は闇」「七連打憎んでピッチャーを憎まず」「死球憎んでピッチャーを憎まず」「八回裏に5点差ひっくりかえされたことを憎んで、チームを憎まず」とか実生活でよく使われる教訓も、ほんわかとだが、その言葉の意味がわかったような気がする。人生、今後も成長していきたいもんである。
 


セントラル・リーグ公式戦 2008/08/04(月)

▼広 島-ヤクルト 13回戦 (ヤクルト7勝5敗1分、呉、18:00、12619人)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
ヤクルト 0 2 1 0 2 3 2 0 1       11
広 島 2 0 1 2 0 0 0 7 X       12
【投手】
(ヤ)伊藤、松井、五十嵐、吉川、松岡、押本、林昌勇-福川
(広)大竹、青木高、岸本、梅津、シュルツ、横山、永川-石原

【責任投手】
(勝)横山35試合5勝3S
(S)永川34試合4勝1敗20S
(敗)押本47試合4勝3敗1S

【本塁打】
(ヤ)ガイエル11号2ラン(5回、青木高)
(広)

【戦評】
 広島が八回に大逆転。死球を挟み7連打とスクイズで7点を奪って、一気に5点差をひっくり返した。広島は今季最多の20安打でヤクルト戦の連敗を5で止めた。ヤクルトは八回に登板した6人目の押本が6失点と誤算だった。

[From プロ野球 - 野球 - SANSPO.COM]

 

 しかし、まあ、オレも未熟である。なんぼ心頭滅却しても火はやっぱし熱くて、やっぱ、涙が出てくる・
 

2008年7月31日木曜日

浦沢直樹 PLUTO―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より

 都賀川というから、ピンと来なかったが、なんのことはない、大学時代慣れ親しんだ「大石川」なのである。
 オレも須磨の川の近所に住んでたことあるが、今回ほどではないが、はーるの小川がそよそよ行くよ状態からあっというまに濁流状態になり氾濫したりするのを何度もみてきた。自然、ちゅうのは、怖いのである。水と親しむ、とかキレイ事も大事だが。合掌。

 浦沢直樹「PLUTO」読む。第6巻が最新で昨日出たんで。第一巻から一挙に。
 読むなり、涙腺がゆるゆるになってしもぅた。まあ、ワシら世代にとっては、鉄腕アトムというのは特別なのだ。
 もちろん、「鉄腕アトム 地上最大のロボットより」とあるが、リメイクというか、そもそも、パンツ一丁で暴れ回り飛び回りおまけにケツから機関銃が出てくるのがトレードマークのアトムなのに、フツーに服きたまんま飛んでしまう。もうここまで変えてしまうと、基本設定だけを借りたまったく別の作品としかいいようがない。それでも、だ。やっぱ、胸がわくわくしてしまう。物心つく前から、絵本代わりに雑誌「少年」を読んでたオレ だからしゃあない。

 読んでて気がついたことは、擬人法ならず、「擬現実法」とういか「擬現在法」、実際に起きたことをフィクションに見立てて、どんどん進めていくので、その術中にまんまとはまると、途中で読むのをやんぴできなくぐらい面白さを堪能できる。ただ、逆に現実のイメージがせっかく構築したフィクションを台無しにしてしまうこともあるのである。
 たとえば、「憎しみの連鎖」とか、イラク派兵の時、筑紫哲也がしきりに云うとったセリフやんけとシラケたり、とか、お茶の水博士が気配りのおっさん(鈴木健二)に似とるとか、イラクのフセイン前大統領なんか、そっくりというより、そのまんま、登場したりして、興ざめたりするが、いや、まあ、そういうところに差しかかったら、肘を伸ばして、遠ざけて読めばエエのだろうが。

 どうせ、一夜漬けみたいにして読んだのだから、感想文はこのくらいにしとく。いかなる形態であろうが、今の今、アトムのあたらしいのが読めること以上のしあわせなことはない。
 ただ、単行本の場合後ろに解説がのっているのだが、
 1951年生まれの村上知彦のヤツは殺意を覚えるほどの違和感さを感じたし、夏目房之助(1950年生まれ)はさすがと思う一方、致命的なずれを感じ、逆に、オレと同じ1958年生まれの山田五郎のは、読んでて、なんども腕を組みうんうんと頷いたもんである。 西原理恵子のは、まったくそのとおりと思う。確かにロボット書くの下手・・・いやいやいや。
 このオレが感じた解説書いた人とのあれやこれやは、幼少時、アトムがええもんのままで大人になってアトムから離れた人と幼少時正義の味方の象徴だったアトムがいきなり狂って暴れまくりメチャクチャしてしまうのに遭遇してかなりのショックを受けてアトムに一度は幻滅してしまった人との差かもしれん。

 オレより後の世代になると、どっかの時点で、プリウスのCMに出てくるようなアトムのイメージオンリーになってしまう。
 1960年生まれの浦沢直樹はどうなのだろう? 

 最後に元に戻って浦沢直樹「Pluto」への注文、「今からでも遅くない、ウランちゃんをパンツ一丁にさせてくれぃ」


"PLUTO (1)" (浦沢 直樹, 手塚 治虫, 手塚 真)


"PLUTO (2) ビッグコミックス" (浦沢 直樹, 手塚 治虫)


"PLUTO (3) ビッグコミック" (浦沢 直樹, 手塚 治虫, 手塚 真)


"PLUTO 4 ―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (4)" (浦沢 直樹, 手塚 治虫, 手塚 真)


"PLUTO 5―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (5) (ビッグコミックス)" (浦沢 直樹, 手塚 治虫)


"PLUTO 6―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (6) (ビッグコミックス)" (浦沢 直樹)


2008年7月28日月曜日

そうか、九条も三の倍数

午後3時、バケツをひっくり返したような豪雨が。おかげで涼しくなって、ウレシい。

 とうとう、NHK朝の連ドラ「瞳」、ブルーシューズがまたも突然なんの脈略もなく行きなり殴り込んできて、オモシロくなってきた。大阪のチームのクセにどなしても東京予選に出る、ちゅう強引さ・・・エエのぅ。あと、こてこてのスポ根の定石エピソード、伝説のチームの片割れがどうのこうのというのも、エエ。

 まあ、スワローズ、オレが「もう応援すんのやんぴ」と思うと、何故か勝ちよる。勝ちよる・・・と思ったらアカンな。「勝たせていただいた」と感謝の気持ち持たな。ホンマ、タイガースはええチームや。

 で、どうせまた負けると思ったんで、野球観ないでその時間久々にマンガを読む。

 かわぐちかいじ「メドゥーサ」全12巻、ブックオフの105円コーナーで買いそろえてあったんである。

榊龍男と榊陽子は大物政治家である榊龍太郎を父親に持つ兄妹。龍男は父親の後を継いで政治家となり、陽子は大学紛争過激派から革命戦士になるストーリー。

[From メドゥーサ (漫画) - Wikipedia]
   12巻一挙に読む。オレの数少ない特技にマンガを読む速度がメチャクチャ速いというのがあるのだが、泣くも涙、小学校時代、買うことにしていたマガジンと散髪屋で読むことにしていたキング以外の全マンガ週刊誌を書店ハシゴしながら立ち読みして訓練し習得したのであるが。
   60年代終わりの学生運動華やかかりし時から始まるすごいラブストーリーで、ラブストーリーとしてはいい話である。  あと、当時、「挫折」せず、そのまま、自分の理想を押し通したらヤツがおったとしたら、どういう風に今なっているか、という感じで面白く読めた。
 
 ただ、典型的なファム・ファタールな主人公がどうしても田中真紀子やら帰ってきた頃の重信房子とかとイメージがだぶってしまい、終わりあたり当然彼女らと年齢的に近い筈なのにけっこうエエ女をキープしたままの主人公につい今の田中真紀子やらかぶせて、興ざめしたりしたもんだが、オレが未だに人生幸郎師匠だからである。

 せっかく、主人公たちの世代、ワシら世代とは異なり、問題意識が高いんだから、自分の属している政治組織を拡大しようやら(いまだにオルグ・・・!)或いは憲法九条を何が何でも信仰する、とか縛り付けんと、そういうもんから、自由になって、もういっぺん、ホンマの敵をちゃんと探して、ちゃんと見極め、そいつらと今度は勝てる闘争して欲しいもんである。
  どんなカシコな人でいろんな著作等で感銘うけたりしても、ホンマ、憲法九条に関して語ったり喋ったりすると、途端に「世界のナベアツ」状態になるから、まあ、それはそれでオモロイが。
 確かに「九条」も三の倍数であるが。
9条どうでしょう
内田 樹
4620317608

2008年7月27日日曜日

悲しいこと

 個人的に昼間、非常に悲しいことがあったので、 実は今日だけじゃない、昨日も一昨日も三日連続して悲しいことがあったのだ。
 どれほど悲しいかというと、下記の商品買うて、噛み砕きたいほど悲しかった。腹が立ったのではない、あくまでも、悲しかったの。

【読売ジャイアンツ】エチケットワイプ携帯ストラップ(ミスタージャビット)
B000RGFKYI

 このところ、ずっと野球ネタばっかやけど、まあ、これできっぱり、本来の音楽のブログに戻れるかもしれん。

2008年7月25日金曜日

ナンギやのぅ・・・

 まあ、プロ野球というのは、つくづくナンギなものやと思う。今日の讀賣ヤクルト戦は、関東人に関西弁で最も重要な用語「ナンギ」を説明するに最もふさわしい試合でした。
 ほんまに、ナンギやのぅ・・後がどうしても続かないので、今日はここまで。

(註・当ブログは関西在住のアンチ讀賣アンチ阪神アンチ中日の東京ヤクルトスワローズファンによって運営されております)

2-0の八回一死一、三塁。カウント1-2からの4球目、田中のスクイズを巨人バッテリーに読まれて外された場面を振り返り、「サインを出すタイミングが悪かった。流れが変わってしまった」

[From ヤクルト、サヨナラ負けで勝率5割復帰ならず - 野球 - SANSPO.COM

 フツーに打たせてたら・・・ナンギやのぅ・・・。

ヤクルトは九回、守護神・林昌勇がつかまり逆転サヨナラ負け。5割復帰はならなかった。

[From ヤクルト、サヨナラ負けで勝率5割復帰ならず - 野球 - SANSPO.COM]

 林が押さえると思たのに・・・ナンギやのぅ。

2008年7月21日月曜日

惨・スワローズ5割切る

 まあ、今日は幾分風があったので、昨日よりはマシだった。でも、フラフラである。


 この前ガソリン入れたら1万円札が飛んでいった(もちろん、おつりがあったが)トラウマから、クルマでどっか行く気力なく、蚊に襲われながら、洗車とかワックスとかした。運動にもなるし、ええことである。


 スワローズ、讀賣には滅法弱いクセにスワローズ戦になると頑張る横浜に早速、今日負けて、再び、借金生活に。まあ、長くなるか、明日勝って戻るか、ようわからん。中日だって、底を打ったみたいで、これからは今までのようじゃないし、なんぼ、ドアラと監督の息子さん以上の人気の選手がおらんと云うても、そこそこ、また、いきよるだろう。


 あと、讀賣がなあ、徐々に、変に「ワシらは強いんだもんネ」と勘違いしてきているのが怖い。なにせ寄せ集めた分、チームのIQ低いから、誤解でも勘違いでもいったん信じ込むと、新興宗教にハマったババァ並みに凄味が出てくる。実はジャイアンツファンの星野が絶不調の上原持っていってくれるので、「暗いヤツがおらんようになって、せいせいしたわ」とまた調子づくだろうし。
 

2008年7月20日日曜日

祝 スワローズ5割復帰

 朝起きたら、目がクラクラする。熱中症の初期症状だ。このところ、このパターンなので、もう慣れてしもた。
 夕方の5時、クルマについている温度計みたら、35度。

 おかげさまで、スワローズ、難敵広島に勝ち、5割復帰。・・・復帰、ちゅうて、このまえ、勝率5割だったのは、もう、いつだったか、思い出せないぐらい昔のような気がする。讀賣に開幕に勝って以来か。しかし、オールスターまで5割で行けば、ええんとちゃうか。明日負けたらアカンが。こういうとき、中日が負けてくれたらええんだけど、珍しく勝ちよった。相手チーム甲斐性ないわ。

2008年7月18日金曜日

祭りの後にさすらいの日々を

 スワローズ、阪神に勝ち越しした上、今日も広島に勝ってもた。

 しかし、「傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを」を読んだら、あたりまえだが、どないしても、「傷だらけの天使」最終回を観たくなるもんである。

 だいたい、「傷天」で今もはっきりくっきり記憶しとるのは、中山麻里がゲスト出演した回のヤツで、当時、それはそれは強烈な印象を・・・収拾がつかなくなりそうなので、話を戻すが、最終回の殺伐とした雰囲気と夢の島で大八車(記憶違い リアカーだった)ひっぱっているショーケンの姿だけが覚えており、それが、「魔都・・・」を読んでいる時、記憶をたぐろうとしてイライラしたもんだ。

 そいで、セコく近所のレンタルショップ廻ったが見あたらず、googleったら、「ファミリー劇場」でつい最近までやってたが終わったところだ。だいたい、オレのテレビで「ファミリー劇場」というチャネルが見れるというのに初めて気がついたのは収穫だが、まあ、そういうもんだし、その程度の人間である。で、しゃあないから、「傷だらけの天使」最終回の入ったDVD、アマゾンで買った。アマゾン、定価販売。

"傷だらけの天使 Vol.13" (萩原健一)

 ちゅうことで、「祭りの後にさすらいの日々を」(脚本市川森一監督工藤栄一)食い入るように観て、感無量。たった、45分ほどなのに、驚くべき完成度である。
 例によって例のごとく、名シーン、キャプチャー。

vlcsnap-536232.png

「辰巳さん、もう日本はダメよ。この国があたしに何をしてくれたっていうの?あたしはいつも裏切られてばかり、もうたくさん、もうたくさん。我にしあわせを与えた祖国、我が望みを絶つ祖国、永遠に、別れの口づけを!」















 いつもとノリが違って演劇モード全開の岸田今日子。いつも余裕たっぷりの「綾部貴子」が初めて、不安定な表情を見せる。
 ここでグッと来ないと男じゃないだろう。もう、この頃からええ年であるが、それでも力づくで、ええ女やなぁ、とまで思わせてしまうもんがある



 vlcsnap-527719.png 「そういや昔、こんな場面どっかでみたことがあるような気がするな」
 「『ペペ・ル・モコ』です」
 「知っているよ。昔、新宿の武蔵野館で観た・・あの刑事、イカしたなぁ」
 「僕の時代は池袋の人生座でした。  懐かしのジャン・ギャバン週間」
 








このシーンも気に入った。実は包丁持った辰巳が梅津警部に襲いかかって始まった格闘後のシーンなのだ。
「ペペ・ル・モコ」がジャン・ギャバン主演の「望郷」ということを、今、わかった。・・観たくなってしもた。
ちゅうことで、ショーケンや亮のシーン(亮のオカマショーもキャプチャーしたかったが、まあ)は、キャプチャーするもんでなく、動いているとこ観てもらうしかない。

 つうとこで、このあたりまで。あとまあ、どーだってええことだが、オレ的には、矢作俊彦のデビュー作「マイク・ハマーに伝言」の舞台となったのは、長嶋茂雄引退の日(1974年10月14日)で、「傷だらけの天使」放映中( 1974年10月5日から1975年3月29日 http://ja.wikipedia.org/wiki/傷だらけの天使 より)がまさにその頃。この頃ヨコハマで、「令羽」(りょう)や克哉や雅史や英二が首都高横羽線でのあれやこれやを算段してたと思うと、ちょっと面白い。


 しかし、ショーケンは癖になる。
 まあ、オープニングシーンはYouTubeにありました。

2008年7月15日火曜日

ヤクルト:マスコット「つば九郎」、“大記録”で花束受領 - 毎日jp(毎日新 聞)

まさか、セ・リーグぶっちぎり首位、マジックの出ているチーム(でも、すぐ消えた)にまさか、ドーピングでクビになった選手はおるわ借金まみれで5位に低迷しとるわのチームが、まさか、まさか、勝てると思わなかったから、今日のネタはこれで行こうと思った。  「つば九郎」が1000試合連続出場という偉業を去る七月十日達成した。  なにぶん、ツバメゆえ漢字はおろか、カタカナすら危ういみたいだが、この謙虚さ。見習いたいものである。

報道陣の質問に筆談で応じたつば九郎は、「まだまだつうかてんです。2000しあいをめざします」と頼もしい一言。

 最近は、中日のマスコット「ドアラ」が人気上昇中。しかし、ライバルは「じぶんじしんと、なつのあつさ」と答え、今夏の目標を問われると「ほしのじゃぱんいり!」。

[From ヤクルト:マスコット「つば九郎」、“大記録”で花束受領 - 毎日jp(毎日新聞)]

2008年7月13日日曜日

「傷だらけの天使—魔都に天使のハンマーを」補遺

 暑くて暑くて。たまらん、たまらん、たまらんぜ、たまらん転けたらみなこけた、ちゅうぐらい暑い一日でした。

 スワローズ、勝つ。最近めっきり調子を落としている「監督の息子さんよりスター性のある選手のいないチーム」に。しかし、「優勝をのがすたんびに腹立ち紛れに金にあかしてスワローズのみならず他チームからええ選手ばっか取っていくチーム」も3連勝してしまっている。「優勝するたんび、何故か日本がおかしくなるチーム」は無慈悲にもせっかく最近調子が上がってきた「年俸が12球団一低く2千万にも届かないチーム」を負かしとる。

 NHKの連ドラ「瞳」、人がせっかく、次の「ローズマリー」と「ブルーシューズ」のダンスバトルわくわく期待して観とったらのに、先週は小池栄子が出てきて、それも、小池栄子をとことん説教したくなってたまらなくなるような話の展開に。

 ちゅうことで、この燃える気持ちどうしてくれようと、久々にヒップホップ黎明期の名作「WildStyle」と「Beat Street」観て気持ちを静めた。
 映画としてはあんましどうのこうのちゅう映画じゃないが、やっぱ、元気出るわ。
 お坊ちゃん体質のわが国、なにか事件があれば「格差社会」に矛先向けておしまい、だが、両方の映画で共通する殆ど荒野と化したブロンクスあたりの風景(ビルの持ち主が保険金目当てに放火しまくってでけたスペース、焼け残ったビルに勝手に住んでいる)をみると、今のウチの国の格差など、まだまだ、だと思う。それが証拠になんら新しいムーブメントが生まれてきていない。もっともっと格差が広がれば、もっともっと誰も思いもしなかった新しいもんが生まれる筈である(もちろんエゲツない事件もたくさん発生するだろうが)。「格差社会」、ホンマ、カシコからバカまで判で押したように、暗いことしか云わないからよけい暗くなるばっかだが、負の部分ばっかじゃない筈。

 つうことで、ようやっと本題、Googleしたら、けっこう、オモロイのが見つかったんで、忘れんようにリンクしときますわ。

「傷だらけの天使—魔都に天使のハンマーを」補遺

Podcast書評(ショートドラマあり・・・しょぼい)

傷だらけの天使—魔都に天使のハンマーを(新刊ラジオ 第543回)

[From 「傷だらけの天使—魔都に天使のハンマーを」矢作俊彦─新刊ラジオ by 話題の本や新刊を耳で立ち読み!新刊JP]

小説だけの話ではなく、ホンマになんとまあ、未だ残っていた・・・

木暮修(ショーケン)の暮らすペントハウス

[From retour&Retour: 代々木『傷だらけの天使』のビルは、今も傷だらけです。]

 矢作俊彦、もう俊ちゃん、と呼べないようになってしもた。近来、ホンマ不自由なく新作が手に入るのは喜ばしい限りだし、フツーの小説よりオモロイし、スケールもでかいし、各方面で大好評で、それはそれで、いいのだろうが、例えば

「ベルギー製の鋼鉄の感傷的な冷たさに触れた「令羽」の左手が、ベッドに捨てた黄色いリヴォルヴァーを想って、細かく震えた。令羽は、なんだか立派な友達を失ったみたいな気になって、ポケットの中で小さく怯えた。」(「抱きしめたい」単行本「神さまのピンチヒッター」収録より引用)

 みたいな、読んだ後鳥肌が立ち、その鳥肌が立ったまま、そのまま動けなくなるような絞りに絞りきった感触が懐かしくなることがある。このところの、日本のあれやこれや世界のあれやこれやも詰め込んだぶ厚い長編も、いいんだろうけど、やっぱ、アクアスキュータムのコートでも天上遙か手に届かないと思える時代の狭くてドブ臭いヨコハマを舞台に自分の肉体しか信じないガキが山手の令嬢にええカッコするためや難解極まりないこだわりのために命がけでドンパチする話も、読みたいなあ、と思ったりする。

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