・・・PASPO☆の根岸愛(例えば https://www.youtube.com/watch?v=ZT-VhnFmu6A)に突然、惚れてしまう。フツーに美少女なんで、しゃあない。アイドリング!!!では、ルックスよりキャラ、升野英知との相性やモンな。
横浜グラフティ・菅 淳一
横浜グラフティ、読む。
なにせ、矢作俊彦の「マイク・ハマーに伝言」をもっとも人生で影響を与えた本、ナンバーワン、鈴木いずみ「ハートに火をつけて」をナンバーツーにしているオレなので、ちょっと心配したが、心地よいほどストレートに描かれており、ナポレオン党のリーダー「獅子丸」があの
浮谷東次郎
の伝説の16台ゴボウ抜きに、影響を受けてヨタハチを選んだという、くだりで、(これなら、ダマされてもいいや)とすぐに思えたので、もう、一挙も一挙、実は本屋で立ち読みし始めたら止まらなくなって、そのまま、読みながら、キャッシャーに持っていたぐらいである。もったいぶってしまった。1967年、舞台はヨコハマ。1967年といえば、もう、「ヨコハマ」の最も旬の時代である。日本で名実ともにファッションも音楽も遊びも一番「とっぽい」時代である。分かる人には分かると思うが、たった1年違っても、1966年では早すぎる、1968年では遅すぎるのである。1967年のヨコハマを舞台にした、いや「してくれた」、著者には感謝しかない。
メインは、ボーイ・ミーツ・ガールで始まる胸キュンのラブストーリーだけど、なにせ、旬のヨコハマが舞台である、当然、伝説のナポレオン党出まくって出まくる、当然、伝説のゴールデン・カップも出まくって出まくるもんだから、当然、伝説のゴールデン・カップスも出まくって出まくる、当然、伝説のイカしててスカしたお姉ちゃんも出まくって出まくる(乱闘シーンまであるよ)、彼らを孫悟空並に町の端から端まで、好き勝手暴れまわさせている1967年の「ヨコハマ」という町があるのである。
あと嬉しかったのは、著者の方々の当時のヨコハマの不良の方々に対してのリスペクト加減である。
登場人物のいわゆる「物狂ひ」の状態が、丁寧に描写されている。
ナポレオン党のリーダーを始めとする、登場人物それぞれの、オモロいもん、に対しての「物狂ひ」ざまが丹念に描写されており、この部分は、実は、別に1967年じゃなくても、別にヨコハマじゃなくても、別に不良じゃなくても、別に若くなくても、いつでも、だれでも実行可能ではないだろうか? ただ、そこまで「好きなこと」があれば、なのだが。徹底的にやれば、いつのまにか、「カッコよくなる」、それだけだ。
あと、圧巻はやはり朝比奈峠での、レースであろう。まあ、こればっかは読んでもらわんと困る。こんな楽しいシーンあるだろうか。
ただ、オレが、(嗚呼・・・)と思わず、ため息をついてしまったのは、ラストシーンあたり、東京から来たという、女二人から、主人公と喫茶店のマスターが新発売ばっかになった資生堂のMG5を渡されるシーンである。(嗚呼・・・この時点で、ヨコハマは終ったんだ)と思った。だって、そして、ヒロインをモデルとしてスカウトし、東京に連れて行ってしまう。東京ではモデルとして、成功できそうだからだ。実はこの時点で、東京はヨコハマに負けたのである。東京の金物量作戦が始まったのだ。ヨコハマのカッコよさも金銭換算され、ワリのあうもんだけが、全国へ売りだされる・・・が、このあたり、著者は意識的なのか無意識的なのか、淡々と書かれており、忸怩たる思いに駆られた。矢作俊彦の「マイク・ハマーに伝言」に出てくる英二くんがおってくれたらなぁ、と思った。
オレはヨコハマ生まれ、といっても、まあ、オレの場合、父親祖母が多忙のため、母親が実家近くの産院で生むためで、しかも、オレは生後すぐ家出する度胸もないヘタレだったんで、しゃあないのである。まあ、たとえ、あと、主人公と同じに7年ほど早く生まれ、生後すぐに産院脱走したとても、オレの性格から云うて、本牧や中華街よりも、黄金町あたりで、青春を送り、そのうち、あれやこれやで、大岡川に浮いていたかもしれん。
合掌。