2013年10月13日日曜日

CSに「心の野球」の真髄をみた

 こん前、ここ、更新したのが、9月25日。なんか、「あまちゃん」のこと書いてる。今はもう「ごちそうさん」の時代なのに。
 ひしひし、隔世の感。そうか、DeNa戦で3冠王狙っていたバレンディンのライバル、ブランコに村中がわざわざ2本もホームラン打たれ、怒りというより、脱力感に襲われていた。全部四球でええのに、アホやで・・・(まあ、心の野球と言おうと言えば言えるが、やっぱ、アホさが勝つ)。9月30日の試合、まあ、遠い遠い昔のこと。


 CS。
 広島カープが「心の野球」というのをやるとは思わなかった。もちろん、それまでの球場を覆う、不穏な空気からして、あのまま終わったら無事に五体満足で広島に帰れなかっただろう(ただ、最近の阪神ファンは相手チームより自チームの首脳陣に攻撃の対象が向かうことが多いので、確証はないが)。
しかし、、9回裏、引退する桧山選手に現役最後のホームラン打たすことによって、球場の空気は一変、阪神ファンの心はもう、CSシリーズの勝敗なんかもうどうでもエエようになって、ひたすら桧山選手の現役最後の打席でのホームランに大喜び。やがて、感極まって、泣きはじめる始末、さすがである。

もちろん、カープの付け刃的な「心の野球」なんぞ、吹き飛ぶようなもっともっと大きな「心の野球」をしたのは、阪神タイガースであろう。ビジターチームにここまでするか、という具合に、ハンブルあり、暴投(捕逸?)あり、ビジターである広島カープに点をあげよう、あげよう、という、今度の東京オリンピックがお手本にしたいような、「お・も・て・な・し・オモテナシ」の心に溢れていた。


まあ、今季の東京ヤクルトスワローズの殆ど仏教の「うさぎのエピソード」を思わすような、何点差で勝っていても最後は自らおのずと負けていく「心の野球」ぶり、には到底及ばないが。
猿、狐、兎の3匹が、山の中で力尽きて倒れているみすぼらしい老人に出逢った。3匹は老人を助けようと考えた。猿は木の実を集め、狐は川から魚を捕り、それぞれ老人に食料として与えた。しかし兎だけは、どんなに苦労しても何も採ってくることができなかった。自分の非力さを嘆いた兎は、何とか老人を助けたいと考えた挙句、猿と狐に頼んで火を焚いてもらい、自らの身を食料として捧げるべく、火の中へ飛び込んだ。その姿を見た老人は、帝釈天としての正体を現し、兎の捨て身の慈悲行を後世まで伝えるため、兎を月へと昇らせた。月に見える兎の姿の周囲に煙状の影が見えるのは、兎が自らの身を焼いた際の煙だという

今日のエルドレッドの超プレイに代表されるように、今年のカープの守備(特に後半に入ってから)は素晴らしかった。スワローズも見習いたい(宮本がおらんようになっての、スワローズの内野守備に戦慄を覚えるのはオレだけだろうか、あ、外野守備も、あ、投手陣も)。

 スワローズネタ、毒しか吐けない状況だったんで、CS始まるまでは封印しとこうと思ったが、いつのまにか、このありさま。友よ、夜明けは近い(と思わなやってられん)。

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