ザ・フーの「四重人格」、聴く。
もちろん、映画「さらば青春の光」原作アルバムである。
高校時代買ったものだ、
30年以上は経ったアナログでも、フツーに聴けるから不思議である。もちろん、当時つけたレコードの「傷」もブチブチいうが、あんまし気にならない。当時聴きまくったのでCDで改めて聴く気にならず、この2枚組、通して聴くのは、だから、30年ぶりぐらいだ。やはり、スカっとした。あたりまえであるが、トミーなんかよりずっとずっと好きである。
しかし、もっと腹が立つのは。
Amazonの
Amazonの評価、26人の殆どが★5つということである。実際カスタマーレビュー読めば、絶賛の嵐だ。四重人格
[From Amazon.co.jp: 四重人格: ザ・フー: 音楽]
ザ・フー | 形式: CD
5つ星のうち 4.9 レビューをすべて見る (26件のカスタマーレビュー)
・・・・・ウソやろ?
映画「さらば青春の光」と一緒くたにしとるんとちゃうか?
ザ・フーやぞ。
ザ・フーに雇われたサクラじゃないとしたら、日本も捨てたもんやない。GDP3位でも、民主党が幼稚園児みたいな政治しようが、日本は大丈夫である。 ちっ!30年ほど生まれるのが早すぎたぜ!
高校時代、当時のいわゆる「クソ」アルバムのひとつである。
友人に貸したらたいていは一泊で帰ってきた。ワケがわからない、というのが理由である。四重人格がメンバー四人を象徴しており、しかも、アルバムにはそれぞれ、テーマの曲があり、最後の曲ではその4つの曲がいり混じってひとつになる。それを裏打ちするため、かなり複雑なおはなしがついており(映画「さらば青春の光」観てなかったら、ナンノコッチャさっぱりワカランし、今読み返してもやっぱ、ワケわからん)、親切丁寧にもその「おはなし」をもとにした、ぶあつい写真集がついておる。これも、その「おはなし」をフォーローするどころか、余計ワケわからん状態にし、その上、音楽聴きながら、歌詞カードの和訳とかに目を通そうもんなら、完全にアウトである。
オレの友人たちは、それにごまかされてしもたのだろう。ザ・フー一流の「ハッタリ」にひっかったのであーる。
オレはキンクスの「プリザベーションACT1」と「ACT2」で鍛えられていたのだが、みんな、ジョン・レノンやらピンク・フロイドやら聴いてたため、意味がありそうなアルバムはその意味も理解しないとアカンねんというのにとらわれていたのであろう。ザ・フーちゅうたら、音だけ、或いは、気に入った曲だけ、を聴けばそいで、エエのだ。ザ・フーは中身あるようで実はない。ただ、大音量で聴けば、気持ちエエように作っている。気持ちエエように感じへん人はあっち行って、ちゅうわけや。レッド・ツェッペリンやストーンズみたいに、「これであかんのやったら、こういうのはどうでっか」的親切じゃないのだ。
後半、いつ、藤山寛美がベスパ乗ってベルボーイマジメにやっているスティングの前に現れ、「人生双六、あんたの勝ちやったなあ」とに云うか、心配したほど、松竹新喜劇度が高かった人情モッズ映画「さらば青春の光」が公開される6年前だ。仕方ない。
"松竹新喜劇 藤山寛美 人生双六 [DVD]" (松竹ホームビデオ)
(オチがつけられへんので、4,700円のNumark CS-1が一生懸命、「四重人格」をトレースしとるとこ、CS-1レコードに映っているとこ、カッコええやろ?)