2011年2月26日土曜日

聴いたアナログ ザ・フー「四重人格」

 ザ・フーの「四重人格」、聴く。
もちろん、映画「さらば青春の光」原作アルバムである。
 高校時代買ったものだ、
 30年以上は経ったアナログでも、フツーに聴けるから不思議である。もちろん、当時つけたレコードの「傷」もブチブチいうが、あんまし気にならない。当時聴きまくったのでCDで改めて聴く気にならず、この2枚組、通して聴くのは、だから、30年ぶりぐらいだ。やはり、スカっとした。あたりまえであるが、トミーなんかよりずっとずっと好きである。

 しかし、もっと腹が立つのは。

 Amazonの

"四重人格" (ザ・フー)

四重人格
ザ・フー | 形式: CD
5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (26件のカスタマーレビュー)

[From Amazon.co.jp: 四重人格: ザ・フー: 音楽]
 Amazonの評価、26人の殆どが★5つということである。実際カスタマーレビュー読めば、絶賛の嵐だ。
 ・・・・・ウソやろ?
 映画「さらば青春の光」と一緒くたにしとるんとちゃうか?
 ザ・フーやぞ。
 ザ・フーに雇われたサクラじゃないとしたら、日本も捨てたもんやない。GDP3位でも、民主党が幼稚園児みたいな政治しようが、日本は大丈夫である。 ちっ!30年ほど生まれるのが早すぎたぜ!

  高校時代、当時のいわゆる「クソ」アルバムのひとつである。

 友人に貸したらたいていは一泊で帰ってきた。ワケがわからない、というのが理由である。四重人格がメンバー四人を象徴しており、しかも、アルバムにはそれぞれ、テーマの曲があり、最後の曲ではその4つの曲がいり混じってひとつになる。それを裏打ちするため、かなり複雑なおはなしがついており(映画「さらば青春の光」観てなかったら、ナンノコッチャさっぱりワカランし、今読み返してもやっぱ、ワケわからん)、親切丁寧にもその「おはなし」をもとにした、ぶあつい写真集がついておる。これも、その「おはなし」をフォーローするどころか、余計ワケわからん状態にし、その上、音楽聴きながら、歌詞カードの和訳とかに目を通そうもんなら、完全にアウトである。

 オレの友人たちは、それにごまかされてしもたのだろう。ザ・フー一流の「ハッタリ」にひっかったのであーる。
 オレはキンクスの「プリザベーションACT1」と「ACT2」で鍛えられていたのだが、みんな、ジョン・レノンやらピンク・フロイドやら聴いてたため、意味がありそうなアルバムはその意味も理解しないとアカンねんというのにとらわれていたのであろう。ザ・フーちゅうたら、音だけ、或いは、気に入った曲だけ、を聴けばそいで、エエのだ。ザ・フーは中身あるようで実はない。ただ、大音量で聴けば、気持ちエエように作っている。気持ちエエように感じへん人はあっち行って、ちゅうわけや。レッド・ツェッペリンやストーンズみたいに、「これであかんのやったら、こういうのはどうでっか」的親切じゃないのだ。

  後半、いつ、藤山寛美がベスパ乗ってベルボーイマジメにやっているスティングの前に現れ、「人生双六、あんたの勝ちやったなあ」とに云うか、心配したほど、松竹新喜劇度が高かった人情モッズ映画「さらば青春の光」が公開される6年前だ。仕方ない。

"松竹新喜劇 藤山寛美 人生双六 [DVD]" (松竹ホームビデオ)

 (オチがつけられへんので、4,700円のNumark CS-1が一生懸命、「四重人格」をトレースしとるとこ、CS-1レコードに映っているとこ、カッコええやろ?)

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2011年2月23日水曜日

今日聴いたアナログ 「ユートピア」

 ホンマ、震災は怖いで。地球なんか、「救ったり」「守ったり」「優しく」するもんやないで。もっともっと、怖くて強いモンやでぇ。
 
 あかん。あかん。
 歌謡曲聴き始めて、いつかはこういう事態に陥ることを危惧していたのだが、訪れる春の予感に惑わされ、ついに、松田聖子「ユートピア」「Canary」のアナログ、ハードオフで105円で購入してしまった。世代が世代だけに、どっかで聴いているのであろう、懐かしさも手伝って、けっこう、「ユートピア」繰り返して聴いてしまった。


 唄はうまいのはエエのだが、なんかもう、松本隆の作詞に、細野晴臣やユーミンや来生たかおや甲斐よしひろや杉真理や財津和夫やら(あの上田知華さえも!)が、よってたかって曲作って、せっかくみつけた金づる・・・もとえ、素材松田聖子に対し、必死な感じがしてしまう。そいでも、松田聖子はけろっと自分の世界にひきこんでしまいあっさりと次から次へと歌う、というより、「曲をこなしていく」ようにオレなんか思ってしまうから、イヤやねん。松田聖子は、歌が巧すぎて、ワシらみたいな聴き方をする人間にとっては、なかなか、曲聴いていても、ハマる「とっかり」がつかめないのである。松田聖子の「声」が好きだったらええのだが。

 B面の一曲目「ハートをRock」、フィル・コリンズ版でもオリジナルのスープリームスでもええから、すなおに「恋はあせらず」カヴァーさせたら、凄い出来になる予感がするが、「恋はあせらず」に変に似せた中途半端な甲斐よしひろのオリジナル曲で歌わすもんだから、変な感じになっとって歯がゆい(こういうところから、印税がそんなに欲しいのか、とワシみたいにひねくれ者は思ってしまうのであーる)。

 
 昭和58年(おお、オレはまだ大学生だったのだ!)のアルバム。 そうやって、松田聖子は、団塊の世代と結託し、ワシら世代やその下の世代から、なけなしの、お小遣いやバイト代、ふんだくっていったのだ。
 松田聖子ならびにファンの方、ならびにその関係者の方々には申し訳ないが、まあ、レゲエばっか聴いてアホになった初老の男の戯言である。犬に噛まれたと思ってガマンしていただきたい。
 
 
 

 

"ユートピア" (松田聖子)

 「秘密の花園」、ちゅうて、海の入江の話だったのね。この歌詞、なんか、岬もでてくるし、きっと、フロイト的に解釈したら、メチャクチャ、エロいのかもしれんが、それって、サブミナル効果ちゅうやつちゃうか??? 

2011年2月21日月曜日

聴いたアナログ

 日差しからいうて、もう春かと思えば、まだ、ビンビンに寒い。
 尖閣諸島のかわりにパンダ八千万円で貸し付けられ、大フィーバー。神戸王子動物園のパンダ、まだ一匹生き残っているうちに、見に行っとかな。


 しかし、まだ、民主党政権続けるつもりなのだろうか、しかし、エジプトとかの独裁者が外交秘術やら秘密警察やらなんやら使いまくって30年かけて行った悪政の限りを、ウチの民主党政権というのは、たった一年やそこいらで、実現しているのだから、その意味では、天才的な手腕ではある。みんな怒っとるぞ。

"B Movie Matinee" (Nile Rodgers)

 ナイル・ロジャースというオッサンがおって、70年代後半、シックという女の子集めたグループに隠し味のようにちょっとしたカッコ良さ、ぱらぱらっとふりまいて一発あてディスコブームにのりまくり、以降、主にプロデューサー関連でビッグビジネスで荒稼ぎ展開した生粋の商売人だが、一儲けして落ち着き始めた1985年に出したアルバムである。
 
 まあ、なんでこんなモノがオレのレコード箱にあるのは、不思議でしゃあなかったが、針を落として納得。B面の一曲目「レッツ・ゴー・アウト・トゥナイト」。
 もう、B面も針落とすやいなや、いきなり日本語で、「今夜行こうよ、行こうぜ今夜、遊ぼうよ今夜」というネエちゃんのお誘いが入り、うううっと来てからはちょっと英語が続き、圧巻は延々と「すごくダンスしたい すごく踊りたい すごくダンスしたい 死ぬほどダンスしたい めっちゃくちゃ踊りたい すごく踊りたいなあ すっごくダンスしたい あーん、めちゃくちゃダンスしたい すごくダンスしたい 死ぬほどダンスしたい めちゃくちゃ踊りたいねぇ~ すごくダンスしたい すごくダンスしたい 死ぬほどダンスしたいねぇー すごくダンスしたい」とラップというより、そこいらのスキモノのネエちゃん風バカ丸出しのおしゃべりが、当時のオレはめちゃくちゃ好きだったことを思い出した。今さらながら、当時の自分は、何考えていたか、ホンマ、ようわけわからん。バッドフィンガー「だれも知らない(NoOneKnows)」で加藤ミカが「だれも知らない」と日本語で云うてるのと同じだろう。
 (YouTubeで検索したらこういうのがでてきた。サワリの部分だけだが、まあ、こういう感じの曲だ)

 そいで、Amazonフラフラしてたら、見つけんでエエもん、見つけてしもて、ついつい、買わんででエエモン、買ってしまうのが(そいで、数年後、「なんでこんなモノをオレは持っているのだろう、状態になる・・プチ輪廻)、常だが、オレはこの年でも成長しているので、HMVでこんなん買うてしもうた。CHICの4枚組ボックスである。HMV,輸入盤3枚まとめて買うとAmazonよりずいぶん安いのである。

"NILE RODGERS PRESENTS THE CHIC ORGANIZATION BOXSET VOL.1 "SAVOIR FAIRE"" (VARIOUS ARTISTS)

 あっと、忘れていたがここは、歌謡曲の感想文書くブログであったのであった。キングから出ているザ・ピーナッツの紙ジャケット仕様でまだ買っていないヤツ、寺内タケシの一連の再発もんとか、欲しい物いっぱいあるのに、今頃、CHICのボックス買っている時じゃないのであるが、買うたらアカン、買うたらアカン、と思いつつも、つい・・・これも、「業」というものでしょうか?
 まあ、日本語入っているから、「広義の歌謡曲」ということで今回は。

2011年2月16日水曜日

二月十六日

 ボーッとしとると、なぜか、無性に、チョコレイト食いたくなるこの頃、皆様如何お過ごしでしょう。一昨日の雪はいったいなんだったのだろう、と云うぐらい今日は晴れまくり、自らの日頃の行いを感謝する今日このごろでございます。


 最近は、レコード聴いとるんで、どうも、ペースが狂ってしもて、 ここ更新する時には、もう眠うなってます。iTunesで聴いとると、ネットうろちょろしたり、ここ更新したり、けっこう、忙しない(せわしない、ってこう書くね)のですが、レコード片面、ほぼ23分というのはようできた「間隔」で、まとまったことができないので、だんだんゆったりしてきて、ちょいと本でも紐解いたろか、ちゅう気になったりしますが、今はステューーディオワンのシングル聴いているので、ちょっと油断しとると、曲がすぐ終わって、真ん中の紙のとこへカートリッジが乗り上げたりして、大変です。

 この前の休日は、ニトリで290円で安売りしていた「木製ウォールシェルフ」というのと、アグロというホームセンター行って、直径8,5㎜(これがわかるまで、かなり試行錯誤したので、メモ替わりにちゃんと書いとく)の木材用ドリルの刃を買うてきて、簡易カートリッジ立てを作ったりしました。最近はカートリッジとっかえひっかえしているので、このところプレイヤーまわりで頻発していた不慮の事故がこれで防げそうです。しかし、カートリッジの針先のカバーどこへ行ってしまうんやろ?


, originally uploaded by tkot93.<</p>

 と、ここまで、書いて、ブログの管理ページ見たら、な、なんとコメントが。しかも、かなり以前に。滅多と無いことなので嬉しいです。

2011年2月3日木曜日

カートリッジ編その1

 節分。しもた、恵方巻喰わず。
 オーストリアでは大洪水で大変。ウチの首相は国政はちょっともうエエから、お見舞い道中行ったらええねん。火山鳥インフルエンザ大雪のお見舞い終わったら、オーストラリアまでお見舞いに行ってきたらええねん。そのまま、亡命しろ、とは云わない。火山の噴火しているとこまで行って火砕流のスゴさを体感し、鳥インフルエンザの鳥処理手伝い、大雪かきのお手伝いして、地元の人たちの苦労を共有する。オーストリアでは、日本の古来の風習バケツリレーでアピールだ。カイワレ大根の時の精神、忘れたらアカン。できもしない大きなことより、できることからこつこつと、の精神やで。たかが、オザワ問題に何ヶ月かけてねん。


 ようやっと、ちょびっと、温かくなってきたので、長田まで行って、懸案のiPhone3Gの電池交換。電池交換もなにも、本体毎交換なのだが。9,800円也。今年中にiPhone4に替えようと思うが、まあ、しゃあない。必要経費というもんである。
 
 最近はご存知のとおり、アナログ聴いている。
 米AmazonでNUMARKというメーカーのCS-1というDJ用カートリッジが安かった(40ドルほど)ので、三つほど買い込んだ。まあ、配送料やら税金やらかかるが、そいでも、日本円でひとつあたり、4,000円そこそこで済んだ。このオルトフォン・コンコルドもどきカートリッジ買うの初めてで、しかも、MadeInJapanだったし、日本でも、一番安い店では4,700円というから、アメリカのGDPに貢献することもなかった。


 しかし、この一体式のラクチンさは感動した。オレが夜遊びしてた時分、まだ、レゲエの世界にはコンコルドは来てなかったもんな。

 今まで、カートリッジ買ったというと、老眼に鞭打って、4つのリード線を4本の細いほそい棒に色合わせながら、くっつけ、その後、シェルにちっこいちっこいネジでしめつけ、ようやっと、くっついたと思ったら、オーバーハングかなんかしらんが、調整しとるうちに、シェルが曲がってくっついてしもたり、不精なオレのことだ、針くっつけたまま、やって、カンチレバー(針のくっついている棒)をひん曲げて、針おジャンにしてしもたりして、ひと騒動なのだが、このタイプは、単にプレイヤーのアームにくっつけ、締め、針圧ちょちょいとあわせるだけだ。

 そいで、音だしたら・・・。
 なんじゃこりゃ、という音がした。
 悪いほうに、なんじゃこりゃ、である。

 朱里エイコかけたら、沢たまきに聴こえた・・・「若いって素晴らしい」かけたら、老婆の御詠歌に聴こえた・・というのはオーバーだし、そうした音の変化をもたらすのなら、逆に貴重であるが、高音が全然伸びず、伸びないなら出さんかったらエエのに、無理して出そうとするから、ケッタイなかすれたようなハスキーな高音になってしまう。じゃ、低音はというと、ベース音が塊になって団子状態である。頼みの中音域はまあ、なんとか。
   
  40ドル=3000円ちょっと、の音だから、しゃあないか、と思い、15年落ちのShureのM44Gに変えようと思ったが、安いとはいえ、3000円あったら、テッチリ(養殖物)たらふく、喰えるのである。 元は取らなアカン。ちゅうので、そのまま、DJ用の強み、針圧が3グラム以上というので、ひん曲がって聴けなかったレコードやら震災でジャケットを捨ててしもてホコリまみれになったレコードやら、を、根性で針圧かけて、流していたら、これぞ「慣らし」というのか、単にオレの耳が妥協し始めただけなのか、徐々に、気にならなくなった。しわがれてた高音もなめらかになめらかになっていき、フツーに聴けるようになってしもた。
 
 昨日なんか、キング・クリムゾンの「アイランド」聴いたし(聴いた記憶はおろか、持っていることさえ忘れてた)、今なんか、EVERYTHING But The Girlの「EDEN」(なんで、オレがこんな上品なレコード持っているか、定かではない)、アコーティスックもん、繰り返して聴いとるんだぞ。最初の頃のような、イヤな音は、だんだんと、しないようになってきている(気がする・・・あくまでも個人の感想です)。
 
 まあ、一五年落ちの1200MK2廻して、地域社会でつまはじきにならない音量で、この前ウーファー毎交換した一五年落ちのちっこいスピーカーで、夜間、聴いているせいもあるが、このカートリッジで、十分な気がしてきた。てっちり喰うのをガマンするだけの、ことはあった。しかし、こいで味をしめてしもたのも事実。DJ用カートリッジいろいろ試してみたい気がするが、・・・・・なぁ。

 

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