こうゆう時、ハシズムどうのこうのと云っている連中は、それでも、こうした方々を放置する前市長のやり方の方がエエと云うのだろうか?、それとも、国歌国旗問題とからめて、「タトゥーは憲法で保証された表現の自由の一つで、思想弾圧である」とか云って、法廷闘争に持込むんだろうか? ・・いつものように、朝日新聞では報道すらされず、「無い事」にされているが。
この前のアスワドに続いて、今度は、UB40の「サイニング・オフ」(1980年)を聴く。いつの間にか、CD2枚組+DVDのデラックス・エディションが出てたもんで。
英国の失業保険給付書をそのまま段ボールに貼った(体の)ジャケットは、そりゃびっくらこいたものである。 ボーナストラックに入っている13分に及ぶ「Madam Medusa」にハマる。 ヴォーカルの入ったバンドの演奏で始まり、後半、ダブ+パトワ丸出しDJが加わり、わけのわからん世界が広がっていくのであーる。当時は12インチシングルでしか手に入らなかったこの曲が入っているだけでも、「デラックス・エディション」の元は取れた気がする。
"SIGNING OFF 30TH ANNIVERSARY SPECIAL EDITION (LIMITED) 2CD /DVD (NTSC)" (UB40)
同じ英国のグループとは云え、この前書いたアスワドはざっと云えば英国のジャマイカンコミュニティから出たグループ(マトゥンビやスティール・パルスやら)、UB40はどっちかというと、パンク〜ニューウェイブに連なるグループというニュアンスでオレは聴いていた。
前者がやはり、ラスタファーリズムの影響を強く受けていたの対し、UB40は自分らの目の前の問題をレゲエにしていて、グッグッと身近に感じられたものである。 スリッツやクラッシュやP.I..Lがレゲエというかジャマイカの音楽の膨大な方法論の中から部分部分を「美味しいとこ取り」したのに比べ、UB40はレゲエをそっくり「丸ごと」忠実に使ったわけである。
当時は2トーンブームの最中であり、スペシャルズやらマッドネスが「スカ」をそっくりそのまま使ったのに似ている。
ただ、ニューエイジ・ステッパーズの時と同じく、自分でジャマイカの音楽買えるようになっていくに連れて、どんどん、聴かなくなっていった。当時のジャマイカでは、70年代殆ど呪縛していたボブ・マーレイコンプレックスから解放され、チャネルワンが全盛で、60年代から累積されていた豊富なリズムトラックを使いまくり、あるとあらゆるシンガーやDJが乱舞しとる状態で、そんな音を聴き始めると、UB40の音は、やはり、見劣りした。UB40が悪いのではない、「資源」の問題である。ジャマイカは資源が豊富すぎた。
UB40はその後、「Labour Of Love」シリーズで古いジャマイカの音を新しく解釈しなおし、ジャマイカの音楽の大半が実は難しくもなく、ややこしいもんでなく、フツーの人がフツーに聴いても良いと思うフツーの音楽であることを知らしめたり、プレスリーの「好きにならずにいられない」のレゲエ版で大ヒット飛ばすが、今は破産しとるみたいである。