
Talking Heads - Stop Making Sense [DVD] [Import]
(註 オレは、英Amazonから安くやすく買った)
ちょっと、このごろ、70年代前半のグラム・ロックやら、売れない頃のモット・ザ・フープルとか聴いているのだが、やっぱ、このトーキング・ヘッズのライブ観ると、ホッとする。
まあ、パンクやニューウェーブ、今でこそあれやこれや、云われているが、実は、ミュージッシャンとその音楽を聴く者の垣根の無さ、ぶっちゃけて言うと、「これぐらいならワシらでもできる・・・!」感にあるのだろうと思う。
有名なオープニングで、デヴィッド・バーンがアコースティックギター一本とラジカセ持ってあらわれ、弾きながら歌っているうちに、途中、ケッタイなリズムが混入しはじめて植木等ばりにずっこけそうになるとこなんか、カッコ良すぎてカッコ良すぎて、もう、どうしようと思う。恥ずかしながら、マネしたくなるのだ。まあ、その後、曲を続けていくうちに、1曲毎にベースが入り、ドラムスが入りして、どんどん音が変わっていくとこも、エエ。
デヴィッド・バーンの敷居の低そうな(ホンマはもの凄く高いのかもしれんが)、カッコ良さに、「・・・カッチョいい」と思った。
おそらく、今回、十・・いや二十何年かぶりに観返してやはり、多分、当時と、まったく同じところで、「・・・カッチョいい」と思ったに違いない。時間が止まっていた。懐かしい、すら思わないから。
デビット・バーンは、ヘッドスパンクし、走り、ライトを倒したり、そのカッチョいいと思ったシーンをひとつひとつ挙げていくとエラいことになるので、あと一つだけ、最後の「Crosseyed And Painless」の始まりが、まるで、AORみたいにソフト&メローで始まって、こっちがうっとりし始めた瞬間、堰を切ったように始まる怒濤のノリか。あたりまえすぎて申し訳ない。
・ちゅうことで、中学高校の頃聴いた音楽、今聴こうとすると、「あー、ひょっとしたら、当時、こういうのがカッコ良いと思ってたんだろうなぁ」とスゴいしんどいのであるが、今の価値観やカッコ良さを感じる心のまま、聴いても、素直でいられるから、楽である。
でも、これだけ、トーキング・ヘッズのスゴいステージ観ても、曲そのもの一番好きなのは、トム・トム・クラブ(トーキング・ヘッズの中のベースのティナお姉ちゃんとその旦那のグループ)「Genius Of Love」だから・・もっと進化していないのかもしれん。昔から、むさ苦しい兄ちゃんやおっさんが、「ロック」をやり、それに男が熱狂する、ということには、非常に大きな疑問を感じていたわけである。ティナ・ウェイマスはなぜか生活感を感じてしまう容姿だが、ガニ股横走りしてくれたので、良しとしよう。