しかし、今年こそは、プロ野球という時間ばっか食いストレスしか感じない、ケッタイな趣味から自由になれると思いきや、東京ヤクルトスワローズが6連勝、同率4位というありさまだ。もちろん、心の底から喜びたい、でも、でも、でも・・・である。正直、怖い。DeNa3連敗して、せっかく、「負けてもともと」という境地に達したというのに、どうすればいいんだろう?
読書メモ
・悪の出世学 ヒトラー・スターリン・毛沢東
悪の出世学 ヒトラー・スターリン・毛沢東 (幻冬舎新書)
海音寺潮五郎の「悪人列伝」のいわば世界編。
オモロい。
スターリンと毛沢東は馴染みなかったし、共産党という組織独特のルール(おそろしいよ)もあんまし知らんかったので、それはそれで、オモロかった。共産党では分派活動したら、粛清されても文句言えないんだ。
でも、やっぱし、悪役としてはヒトラーが一番だろう。ナチスが議会で過半数取れなかったのだが、「ある手法」を使って、現議席数のまま、過半数を取ってしまうところ(まあ、有名な話であるが)、背筋がゾクッとくる。あと、そうやって「ドイツ」を手にした後の粛清が、三島由紀夫の戯曲で有名な「長いナイフの夜事件」だ。ナチスの中の極右と極左の両端を一夜のうちで粛清して、ナチスを「中道」にしておいてからは・・・。ナチスは極右でもなんでもないのである。ヒトラーこそは民主主義を骨の髄まで知り尽くし、民主主義を骨の髄までしゃぶりつくした政治家であろう。
自分の気にくわない保守的な政治家を次から次へと「ヒトラー」呼ばわりして、罵倒して喜んでいると、きっと、とんでもないところから、「ホンモノ」が現れるよ。誰もが思ってみなかったところから、「ホンモノ」が。いやその前に、「スターリン」や「毛沢東」の方が先か。
・「本能寺の変 431年目の真実」読む。
本能寺の変 431年目の真実 (文芸社文庫)
最初かなり緻密に丁寧に史料を分析し、「おっ」と思ったが、「自説」を披露してからは、乱暴になり、史料や史実の都合の良い部分を抜き出しては自説の補強に務める。ま、よくあるパターンですわ。もちろん、「新説」であり、面白く、一挙に読めた。読めたんだが、読み終わって、なんかモヤモヤした気分。
・で、垂水の本屋ぷらぷらしてたら、なんと、「信長公記」の現代語訳があったんで、読む。
現代語訳 信長公記 (新人物文庫)
原文のヤツ、大昔、読んだんだが、かなが多く、人名が多く、3ページ読んだら寝てしまい、数ヶ月かかって読んだものの、内容が、あっという間に忘却の彼方へ。でも、「現代語訳」だ。もう、こんなありがたいと思ったことはない。もう、すいすいすらすらすいすいすいすい、まるで、乾ききった砂が水を吸い込むように、読めた。もちろん、注釈の方に首をかしげる部分がないことはない、でも、「本能寺の変 431年目の真実」読んで感じたモヤモヤに比べたら全然大したこと無い。
・創元文庫から出てて絶版状態で、ず~~~っと探していた「グリンプス」、ひょこり、新訳の文庫が垂水の本屋にあり、「信長公記」と一緒に。
グリンプス (ちくま文庫)
待たされたせいか(こっちが勝手に待っていただけだが)、読む衝動が消えてしまい、まだ、全部読んでいない。
読み始めて、日本のロック史から、ジャッキー・吉川とブルーコメッツも弘田三枝子も寺内タケシも、ごっそり抜けててもみんな平気な世の中に、今、オレは生きているんだとなぜかシミジミ思うわけだ。だって、タイムマシンあっても、「はっぴいえんど」になんか、会いたくもないし。
「可愛い嘘」の頃の弘田三枝子がブルー・コメッツか寺内タケシとかを従え、全曲R&Bのビッグブラザー&ホールディングカンパニーやジェファーソン・エアプレインが裸足で逃げ出すようなアルバムを作っていた・・・なら、もう、ね。