2014年5月19日月曜日

タイムマシンあっても、「はっぴいえんど」になんか、会いたくもない

 あっという間に、5月も後半。

しかし、今年こそは、プロ野球という時間ばっか食いストレスしか感じない、ケッタイな趣味から自由になれると思いきや、東京ヤクルトスワローズが6連勝、同率4位というありさまだ。もちろん、心の底から喜びたい、でも、でも、でも・・・である。正直、怖い。DeNa3連敗して、せっかく、「負けてもともと」という境地に達したというのに、どうすればいいんだろう?


読書メモ
・悪の出世学 ヒトラー・スターリン・毛沢東

悪の出世学 ヒトラー・スターリン・毛沢東 (幻冬舎新書)



海音寺潮五郎の「悪人列伝」のいわば世界編。
オモロい。
スターリンと毛沢東は馴染みなかったし、共産党という組織独特のルール(おそろしいよ)もあんまし知らんかったので、それはそれで、オモロかった。共産党では分派活動したら、粛清されても文句言えないんだ。
でも、やっぱし、悪役としてはヒトラーが一番だろう。ナチスが議会で過半数取れなかったのだが、「ある手法」を使って、現議席数のまま、過半数を取ってしまうところ(まあ、有名な話であるが)、背筋がゾクッとくる。あと、そうやって「ドイツ」を手にした後の粛清が、三島由紀夫の戯曲で有名な「長いナイフの夜事件」だ。ナチスの中の極右と極左の両端を一夜のうちで粛清して、ナチスを「中道」にしておいてからは・・・。ナチスは極右でもなんでもないのである。ヒトラーこそは民主主義を骨の髄まで知り尽くし、民主主義を骨の髄までしゃぶりつくした政治家であろう。
自分の気にくわない保守的な政治家を次から次へと「ヒトラー」呼ばわりして、罵倒して喜んでいると、きっと、とんでもないところから、「ホンモノ」が現れるよ。誰もが思ってみなかったところから、「ホンモノ」が。いやその前に、「スターリン」や「毛沢東」の方が先か。



・「本能寺の変 431年目の真実」読む。



本能寺の変 431年目の真実 (文芸社文庫)



最初かなり緻密に丁寧に史料を分析し、「おっ」と思ったが、「自説」を披露してからは、乱暴になり、史料や史実の都合の良い部分を抜き出しては自説の補強に務める。ま、よくあるパターンですわ。もちろん、「新説」であり、面白く、一挙に読めた。読めたんだが、読み終わって、なんかモヤモヤした気分。

・で、垂水の本屋ぷらぷらしてたら、なんと、「信長公記」の現代語訳があったんで、読む。


現代語訳 信長公記 (新人物文庫)


原文のヤツ、大昔、読んだんだが、かなが多く、人名が多く、3ページ読んだら寝てしまい、数ヶ月かかって読んだものの、内容が、あっという間に忘却の彼方へ。でも、「現代語訳」だ。もう、こんなありがたいと思ったことはない。もう、すいすいすらすらすいすいすいすい、まるで、乾ききった砂が水を吸い込むように、読めた。もちろん、注釈の方に首をかしげる部分がないことはない、でも、「本能寺の変 431年目の真実」読んで感じたモヤモヤに比べたら全然大したこと無い。

・創元文庫から出てて絶版状態で、ず~~~っと探していた「グリンプス」、ひょこり、新訳の文庫が垂水の本屋にあり、「信長公記」と一緒に。


グリンプス (ちくま文庫)


待たされたせいか(こっちが勝手に待っていただけだが)、読む衝動が消えてしまい、まだ、全部読んでいない。

読み始めて、日本のロック史から、ジャッキー・吉川とブルーコメッツも弘田三枝子も寺内タケシも、ごっそり抜けててもみんな平気な世の中に、今、オレは生きているんだとなぜかシミジミ思うわけだ。だって、タイムマシンあっても、「はっぴいえんど」になんか、会いたくもないし。

 「可愛い嘘」の頃の弘田三枝子がブルー・コメッツか寺内タケシとかを従え、全曲R&Bのビッグブラザー&ホールディングカンパニーやジェファーソン・エアプレインが裸足で逃げ出すようなアルバムを作っていた・・・なら、もう、ね。


2014年5月3日土曜日

ファーストクラスおよびフェラ・クティのコンプリートボックス

 ひっひっふー。まあしかし。長い長いプロ野球シーズン、こういうこともあるもんだ。

 相手のエースの涙目みて、なんか、東京ヤクルトスワローズ、非常に悪いことしたような罪悪感すら感じる試合であった。
 サンテレビの広沢の解説、非常に不愉快になって、CSフジの方にチャンネル変えた矢先だったもんで。
 まだまだ、チームとして勝利は、「夢じゃ・・・夢でござる夢でござるよ」の状態では依然あるけどね。

  フジテレビの沢尻エリカ主演のファーストクラス、ちゅうドラマ観て、ほんま、なんで、こういうドラマ、とっとと作らんかったのか、と、つくづく思うわけだ。
 どうみても、私生活では一番性悪な沢尻エリカをシンデレラばりのけなげな下積み女にした時点でもう勝ちである。
 あと廻り佐々木希や菜々緒やらもう、オレのタイプばっかちゅうより、「非常にわかりやすい」美女揃えておってよかったよかった。
 しかも、沢尻エリカ以外全員性悪女させて、トドメにたぶん、沢尻エリカになんとか私生活でも勝てる感じの田畑智子。
 今夜なんか、たっぷり、沢尻エリカと佐々木希のツーショットが観れたのであーる。ほんまやったら立場逆やろ逆やろとツッコミ入れることも忘れ、思わず、イイね。イーねと横山剣が久々に憑依したもんである。
 こういうフツーのおっさんなら、誰でも思いつくこと、今の今までやらん。テレビ業界何しとったんか、ちゅう話である。剛力彩芽やらおっさんには、非常にわかりにくい美女ちゅうことですわ。要は。

  「お」フェラ・クティ(「お」は尊敬表現です)のCD26枚+DVD1枚の超弩級ボックスセット、2週間ほど前に届いて、ぼちぼち、聴いているが、このナイジェリアのえんえんだらだらの、スルメイカ・ミュージシャンの音楽、えんえんだらだら聴いてたら、60年代半ばからの英米ロックが何をしようとしてたかが、わかってしまった。そうか、そうだったのか。

 60年代半ばからの英米ロックが青筋立てて、目を血走らせながら、或いは、「ラブアンドピース」を叫びながら、壁に向かって突進していった挙句、死者まで出したりした中(そういう意味で確かにロックは危険な音楽ではある)(しかも、この時点でロックはもう死んじゃってるわけだ)、「お」フェラ・クティ(「お」は尊敬表現です、念のため)やニューヨークサルサのファニア・オールスターズなんかは、最初から、その壁のないところから、始めちゃってるわけだ。ふん、ふん、なるほどなるほど~。
 そういう中、日本は日本で「歌謡曲」というお得意のガラパゴス化に向かい、ジャマイカはジャマイカで・・・わからん、どうやっても、まだまだ、わからんわ・・・・。「お」フェラ・クティ(しつこいようですが、「お」は尊敬表現です、他意はありません)いっぱい聴けば聴くほど、なぜか、ジャマイカの音楽、いっぱい聴きたくなる、初夏の夜。



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