ジューシー・フルーツのセカンド、「ジューシー・アラ・モード」1980年、ハードオフで。
ゲームの音消してやりながら、このLP流してたら、「ブーツ・ジョーク・コート」(作詞・作曲近田春夫)という曲にどっぷり逝かれてしまう。もう、この曲だけ、何十回リピートしているかわからん。CDでは音源持ってもう耳にしているのだが、記憶がない。「涙のカフェテラス」ばっか聴いてたのかもしれん。
かなりはっきりしたベースライン、「レゲエ」と言ってもいい。
抑えの効いたイリアのちょっとアウトオブキーしたボーカルで、歌わない部分を持った歌詞・・つまり無言部分を持った歌詞を、のせていく。
男声コーラスの入り方も絶妙だし、なによりも、ギーターのソロが気持ちいい。
歌詞の作り出す恋愛風景は、かなり悲惨で、せっかく、ブーツとコートを新調し、会った時に云うジョークまで用意してたのに、電話するなりガチャリと切られたおんなのこの話だが。極めてクールにからからに乾燥して処理してる。
それに、これが、1980年。日本のバンドとして、いや、世界のニューウェーブでも、先端で、しかも、オリジナリティを持って、レゲエへアプローチした曲と云える。ダブバージョンがないのが不思議ぐらいである。
かくしてオレの個人的な日本のレゲエ史に、テレサ・野田の「トロピカル・ラブ」(1979 加藤和彦作曲坂本龍一編曲)、岡崎友紀「ジャマイカン・アフェアー」(1980加藤和彦作曲)にこの「ブーツ・ジョーク・コート」は加わった。